夏になると、野生のオルカが鮭を追ってたくさん集まってくる、カナダ、BC州のジョンストン海峡。その中でも、オルカが特に頻繁に通過するハンソン島から、毎日の生活とオルカの様子を、日本の皆さんにお届けします!

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8月19日

 今日からCPに行くことになった!!早起きして、ささっとテントを片付け、荷造りをする。

 CPについて

 わたしがCPに行き、かわりにモモちゃんが帰って来ることになったので、わたしたちの「心の友」エヴァンは、「モモコが帰ってくる!!」と喜んだり、「あ、でもそしたらトモコはいなくなるのか」と悲しんだりして大変そうだ…。この間来たばかりのちょっとやんちゃなフレンチガール、パメラとは、オルカたちに対する思いや考え方が似ていてとっても気が合いそうだったのに、親友になる前にさようならということになってしまう。

「今日はみんなでランチを食べるから、そのつもりでいてね」ポールが教えてくれたのは、ちょうどお腹がすいてきたころだった。

 オルカラボではアシスタントは各自で朝、昼を食べ、夕飯は週5日はメインハウスで一緒に食べる。でも、みんなでランチを共にできるなんて、はじめてじゃないだろうか?ヘレナはトマトと玉ねぎをざっくり刻み、レタスを手頃な大きさに揃え、ソーセージをこんがり焼いて、ホットドッグブレッドをかごにこんもり盛って出してくれた。日当たりのいいデッキでゲストたちと一緒に楽しいホットドッグ・ランチ。

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ディナーのためのサーモンも焼いた。わたしは食べられなかったけど(Pд`q)
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 ランチが終わると、わたしはイギリスからのツアー、WDCSのゲストたちと一緒にとうとうCPに行くことになった。エヴァン、パメラと一緒にラボで待っていると、ポールがわたしを呼びに来た。

「トモコ、CPに行くよ。それとパメラ、子ポールがフランス語を話したがっているから一緒に来なさい。それとエヴァン、君は英語を喋れるから一緒に来てゲストたちにいろいろ説明しなさい」
なんとみんな一緒に行けることになった!!

 わたしたちがCPへ行くと聞いてエリッサがどうしても一緒に行きたいというので、4人でジューン・コーブの後ろに乗り込んだ。ハナ,メラニー、ダニエラは留守番することになり、海岸でわたしたちを見送ってくれた。
「見て!!新しい種類の海生ほ乳類がいる!!」
とつぜん、エヴァンが叫んだので、何だ何だと思ってみると、ひれがパシャッと水上に上がるのが見えた。うーん、ていうか、これはダイビングしている子ポールだよね…?
「野生のポールをはじめて見たよ。こんなレアな動物をプロペラで撥ねると大変だ」
エヴァンはボートのドアを開けて操縦しているポールに知らせに行った。わたしたちはゲラゲラ笑いながら,海岸で手を振っているモモちゃんに大きく手を振りかえした。

 子ポールは海から上がると、着替えてゲストたちをCPシェルタの中に招き入れ、説明。その間にわたしたちは久しぶりに「心の友」3人での再会を楽しみ、ヘビの巣を見つけて、キャーキャー言ったり、オオアオサギの羽を拾ったり、モモちゃんをからかって遊んだりしてリラックスした時間を楽しんだ。
 しかし、あっというまに楽しい時間はおしまい。みんなはラボに帰ってしまうことになった。モモちゃんの荷物をボートに乗せて、みんなとハグを交わして、「残りの日を楽しんでね~!!」と離れて行くボートに叫んだ。ボート後部に乗り込んだ4人は、危ないのに立ったまま満面の笑顔で両手を大きく振っていたので、バランスを崩して全員倒れそうになっていた。

 あー。やっぱり少しシーズンの終わりを感じてしまう…。

 今日は、オルカたちはずっと東にいたままだったので、さあラボの仕事からは解放されたことだし、少しリラックスするかぁと思っていたら、子ポールがにっこり笑いつつ、
「レビューするテープが山ほど、あと10日ぶんのログをタイプする仕事もあるから☆」とログノートをくれた…。

 真夜中までかかってログをタイプし続けたが、2日分程度で終わってしまった。子ポールはトモコは寝心地のいい備え付けのベッドで寝ればいいからと、自分は床にマットを敷いて寝てくれたが、わたしは彼の「これは右側のサドルパッチだから」とか、「あっ、GクランIポッドのコールだ」とかいうオルカだらけの寝言を一晩中聞くはめになった。
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2006-08-22 : 未分類 : コメント : 7 :
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8月17日

 今日はWDCSのツアーが到着する日。彼らは朝ご飯を食べたらすぐに来る、とのことだったので、わたしたちは早起きしてラボを片付け、掃除して、サウナを焚いて、彼らの到着を待った。

 しばらくしてブルー・フィヨルドから無線の連絡があり、まもなく到着するとのことだったので、わたしたちはゲストハウス側の岸に出て、喋りながら待機。まずはお客さんたちの大量の荷物を小さなボートに移し、岸に運んで、わたしたちは列をつくってそれらをデッキに上げた。海に入ってずぶぬれになったブルー・フィヨルドの犬、シャドウさんが、わたしたちのズボンで身体をふきに来るので、逃げ回ったりして余計な時間を取られつつ、荷物上げも完了。次にお客さんたちがようやく小さなボートに乗り換えて来たので、「滑るから海藻をふまないでね」と、ひとりひとりの手を取りつつ、無事に迎え入れた。ふー。

 先日から「いっしょに森で遭難した心の友」モモちゃんがCPに行ってしまっているので、わたしとエヴァンは「モモコなしでどうやって生きて行けばいいんだ」と悲嘆にくれていたが、今日突然ポールから「土曜日からモモコと交代でCPに行ってね」と言われてしまった。今年はスケジュール的にねわたしが行くのは無理なんだろうなぁと予想していたから、ちょっとびっくり。CPに行けるのは嬉しいけれど、モモちゃんが帰ってくるとわたしがいなくなるので、この「森で遭難組」が再び3人揃うのは、わたしたちが帰る前日までないということになってしまう…。

今日のディナー
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 夕方になってA12sのご一行が戻って来た。昨夜、北に抜けたにも関わらず、彼らはマルコム島を一周してアラートベイの方から戻って来た。今年はどうも、変なルートを通ることが流行っているようだ。通常ルートにも今年はあふれるほどのサーモンがいるのに、やはり彼らは静かな海を探しているのだろうか…。

 オルカたちは東へと進み、ラビングをして、東へと消えて行った。0817a.jpg
2006-08-22 : 未分類 : コメント : 0 :
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8月16日

 午前8時前、クレイクロフト島ぞいに西へと進んで来たA51s/A43s/A35s/A24sは、CPの目の前を通り過ぎると、ブラックニー・パスには入らずに、ハンソン島ぞいに西へと進んだ。PIの水中マイクからのコールを聞いて、デッキに出て準備万端で待っていたわたしたちは、がっかり。
 オルカたちはターンしてバンクーバー島ぞいに東へと進み、お昼過ぎには東に消えて行った。

 午後になって、A12sとA11sが東のケルシーベイ沖からこちらに向かっているという情報が入って来た。わたしの大好きなA12sとA11s、最近は東に行ってばかりで、ちっとも姿を見せてくれない。東からなかなか帰ってこられないA8sに会いに行っているのだろうか。

 今日はタウンランのため人が少ないが、明日、この夏2度目のWDCSツアーが来るので、わたしが録音をしている間、ハナとメラニーはゲストハウスの掃除とベッドメイキングをしてくれた。今回のゲストは7人。そして、今日また新しいアシスタント、フランス人のパメラがやってくる。先週来たアメリカ人のモーリーと合わせて、ラボに8人、CPにふたりということになる。この人数がこの夏最大。次週に4人抜けるが、イタリア人のカップルがやってくる。

 午後7時、東に行っていたオルカたちが戻って来た。なんと、ようやく全てのA4sとA5sが揃って、久しぶりの完全なる「A12sのご一行」になっていた。A42sをこちらに連れて来ることに成功したのだ。彼らの嬉しそうなコールを聞いているとこっちまで嬉しくなってしまう。

 オルカたちは全員ラボの前を通過して北へと向かった。午後10時をまわっていたのでもちろん視界はまっくらだったが、彼らの呼吸音は素晴らしかった。オルカたちは北に消えて、わたしたちは今夜もぐっすり眠った。

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2006-08-19 : 未分類 : コメント : 3 :
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8月15日

お昼寝するオルカドッグ
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 東へ進んだA12sとA42sは、ちょっとだけラビングビーチに寄って、そのまま遠い東へと向かった。午前4時ごろ、Bsを見送り終わったA51s/A43s/A35s/A24sが西から戻って来た。彼らは東へ進み、ラビングビーチでちょっと遊ぶと、また西へと戻って来た。

 ブラックニー・パスの入り口辺りまで進んでくると、A24sは他の群れとは別れ、ブラックニー・パスに入って来た。他の群れはハンソン島ぞいに西へ進んだ。A24sは北へと向かい、他の群れはターンして東へ。
 お昼過ぎ、A51sたちはラビングビーチに再び立ち寄り、ラビング。気持ち良さそうな砂利の音がラボ中に広がった。ラビングの後、また彼らは西へと戻って来た。

 北から戻って来たA24sは再びオルカラボの前を通過してジョンストン海峡へ入った。彼らは再びA51s/A43s/A35sと合流すると、一緒に東へと向かった。しかし、今日はたくさん移動したから疲れてしまったのだろうか、ロブソンバイトを通過する時も彼らはコールを出さず、魚をとる音も聞こえなかった。

 その後一部の群れがラビングビーチにやってきた。なんと、今日3度目のラビングだ。もう、こする皮がなくなってピンクオルカになるんじゃないかと心配されるほど楽しんだ彼らはまたまたターンして西へと向かって来た!!こんなに行ったり来たりされて、ここまで有意義に使ってもらえれるのならやはりジョンストン海峡も大したものだ。CRPTの水中マイクさまさま。

 しかし、西へ戻って来たオルカたちのコールはだんだん小さくなって、途切れた。再びターンして東へと向かったのだろう。夜は静かで、わたしたちはやっとまともに寝ることができた。
2006-08-19 : 未分類 : コメント : 0 :
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8月14日

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 ロブソンバイトで3時間も動かなかったA12s、A11s、A24s、A51s、A43s、そしてBsが待っていたのは、北からゆっくり戻って来たA30sとI15sだった!!

 しかし、A30sとI15sも、動かなかった。彼らはFIの水中マイクのエリアにいたまま、ずっと方向を決めかねていた。午前2時くらいになって、そのわけがわかった。北に消えていたGsとA36sのコールもFIの水中マイクから聞こえて来たのだ。

 午前4時ごろになって、ようやくA30s、A36s、I15s、Gsはオルカラボの前にやってきた。A36sの3兄弟が全体をリード、続いてGs、I15s、最後尾に見守り役のA30s。彼らはジョンストン海峡に入り、東へと進み、ラビングして、そのまま東へと向かって行った。

 今日はCP交代の日。子ポールとモモちゃんがCPへ行き、メラニーとダニエラが帰ってくる。ラボに残るのもみんないい子たちだけど、心の友をふたりもCPに送ってしまって、わたしはけっこう寂しい一週間を過ごすことになった。エヴァンに至っては落ち込んでしまって声もかけられない。
 午後になってオルカたちがターンして西へと戻って来た。A36sを先頭に、Gs、A30s、I15s。A24sは最近仲良しのBsと、そしてA51s、A43sはA35sと一緒に戻って来た。A12sは西へ旅立つBsを見送り、他の群れはブラックニー・パスに入ろうとした。

 ラボの前には、3頭のザトウクジラ。
 今日はオルカライブの英語版のオーディエンスたちが、ホエールウォッチングボートのナイアッド・エクスプローラでラボを訪問する日。わたしは英語コメントもやっていたから、たくさんの人たちがわたしの名前を知っていて、とっても緊張して冷や汗をかいてしまった。レコーディングをエヴァンに任せてわたしは逃げ出そうと試みたが、ラボ前のザトウクジラの記録をスポッティングの得意なエヴァンにしてもらいたいというヘレナの希望で、わたしは再びラボの中に閉じ込められた。

 6時半を回ったころ、オルカたちがラボの前に入って来た。A12sはラボの前には現れず、そのまま西へと進んで、同じく西に進んだGsを見送りに行った。ブラックニー・パス組は、A36sがリード。続いてI15s、A30s、そしてA51s/A43s/A35sがラボ寄りにぞろぞろ通過、最後にA24sとBsが通過した。9時頃にはFIから聞こえていたコールも途切れた。

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 しかし、A51s/A43s/A35sとA24s、Bsはウェイントン・パスからジョンストン海峡に戻った。Bsがこの日ようやくジョンストン海峡を離れることを決めたので、彼らはちょっと見送りに西へ進んだ。

 Gsを見送り終わったA12sは東へと戻って来て、東からやってきたA42s(旧A8s)と合流し、一緒に東へと進んで行った。
2006-08-19 : 未分類 : コメント : 3 :
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8月13日

ブロー待ちをしていたわたしたちの前にオルカたちがようやく現れたのは、ローカルレフトの水中マイクからコールが聞こえ始めてから30分もたってからだった。これはやはり、例ののろのろ軍団のせいだろうか。

 A30sとI15sはオルカラボの前を通過してジョンストン海峡へと入り,東へ向かって行った。コールは3時過ぎに途絶えて、わたしもようやく寝袋に入ることができた。

 10時前、A30sとI15sはクレイクロフト島ぞいに西へ戻って来た。彼らは再びオルカラボの前に現れた。I15sと、やけに興奮したA38が一緒、しばらくしてから残りのA30sが揃ってラボの前を通過した。彼らはお昼には北へ消えて、海は静かになった。

 しかし、それもつかの間。しばらくしてとても近いA5コールがCRPTの水中マイクから聞こえてきた。「A12sのご一行」がやっと東から戻ってきてくれたらしい。しかし、ご一行の中にA8sとA35sはいなかった。かわりにめずらしくBsが、さっさと海峡を離れてしまわずに、積極的にAポッドたちとの時間を楽しんでいる。
 彼らはいったん東のターン・ポイントまで進み、そこでどうするか考えた。

 コールが止まったので、わたしたちはヘレナに許しをもらって、アシスタント全員でラボから徒歩10分足らずのクリフまで登ることにした。次に新しいアシスタントが来る時にはジュリのお母さん、パット(今年来られないジュリの代わりに2週間だけ手伝いに来てくれていた)が帰ってしまうから、このメンバー全員で遊べるのはこれが最後になる。
 みんなで理由もなしにゲラゲラ笑いながらお互いの写真を撮りまくった。

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 わたしたちは笑いながら、心の中ではちょっと夏の終わりを感じていた。もう半月もすればほとんどのアシスタントはラボを離れ、新しいアシスタントが数人参加して、ラボは夏を乗り越え、シーズンは終わりへと近づいて行く。

 クリフから降りると、ヘレナがレコーディングしていた。東へと方向を変えたオルカたちがまたコールを始めていたのだ。彼らは暗くなったころようやくロブソンバイトまでたどり着いたが、そこで動きを止めた。
 
 3時間たってもオルカたちは動かなかった。もしかしたら、誰かを待っているのだろうか。期待が確信に変わるまでそう時間はかからなかった。時計は12時を回ろうとしていた。
2006-08-18 : 未分類 : コメント : 0 :
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8月12日

 きのう北へと向かったA30sとI15sは、北のボールドヘッド沖で遊んでいる所を今朝発見された。11時前にはFIの水中マイクからコールが聞こえて来た。わたしたちはタウンランの準備をして、買い物に出かけるハナとエヴァンが乗ったジューン・コーブを見送り、北からやってくるであろうオルカたちを待った。

 ホエールウォッチングボートから「すぐそこの角を曲がった所まで来ているよ」と言われ、1時間もたったころだろうか。A30sがラボの視界に現れた。A39が群れをリードして、残りのA30sが後を追った。しかし、すぐそこまで来ているはずのI15sはなかなか姿を見せてくれなかった。

「ああ、あれは!!」
突然、ハンソン島の角を見ていた子ポールが叫んだ。

 うわぁ~…(´Д`;)
 海岸の岩の横に、I15sが浮いていた。しかも、全く泳いでいない。しかも、潮の流れのせいか、全員海岸の岩の方に顔を向けているではないか。これでは、すぐそばまで来ておいてなかなか現れなかったのも仕方ない。それにしても、なんてI15sらしい振る舞いなんだろう…。

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 そんなわけで、ハンソン島ぞいに現れたI15sは、ぷかぷか浮かびつつ、休みつつ、ごろんと転がったり、また浮いたりスパイホップしたりしてオルカラボのすぐ前を通過し、南へ流されてジョンストン海峡へと入って行った。
 オルカがこんなにラボの近くまで来ることは滅多にないのに、よりによってこの日にタウンランに行くなんていう最悪なチョイスをしてしまったハナとエヴァン。そしていつもCPでオルカをすごく近くで見ているにも関わらず、ラボに帰って来てまでこんなに近くで見られる超ラッキーな子ポール。このかわいそうな差はいったい何なんだろう…。

 A30sとI15sはジョンストン海峡に入ると東へと進み、ラビングビーチに立ち寄って、ラビングを楽しんだ後西へと戻って来た。同じ頃、A36sとGsのコールがCRPTの水中マイクから聞こえて来た。東から戻って来たのだ。

 オルカたちは暗くなる前にブラックニー・パスに入って来た。ひどく興奮した様子の3兄弟の三男坊、A46が、I15sと共に泳いでいた。ディナー前にみんな北へと消えたが、そこでオルカたちは寝だした。永遠に続くレスティングコールを聞きながら、わたしたちは次の動きを待った。A36sとGsは北へ向かうことに決めたようだった。I15sとA30sはラボの前に戻って来た。次の日へ続く。
2006-08-16 : 未分類 : コメント : 0 :
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8月11日

ハンソン島にコロニーを作っているらしいオオアオサギさんたち
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 北から帰って来た大きなグループは、ジョンストン海峡に入ると東へと向かった。C6s、C10s、Dsを先頭に、Gs、?I31s、A36sがジョンストン海峡入りした。最後尾のA36sがジョンストン海峡に入ると、東から彼らを迎えにA12s、A11s、A51s、A43sがやってきた。朝日が昇る前に、ようやくみんな合流して落ち着き、東へと消えて行った。

 ところで、ビジュアル個体識別の神、グラエム・エリスからヘレナに連絡があった。彼はI15sをつきっきりで見ていたのだが、この間わたしたちが確認できなかったI41はもちろん、I15自身とI16のいちばん小さなこども(I98)も確認できなかったという。これが本当だとするとI15sは去年から3頭ものメンバーを失ったことになる。

 ヘレナの好意で子ポールが2~3日の休息を得るためCPから帰ってくることになり、代わりにダニエラがCPへ旅立った。子ポールはハンソン島に帰って来る前に、ポールに連れ出されて一緒に漁師の救助に向かった。オルカラボ近くで、魚を捕っていたボートの網が、完全にプロペラに絡まってしまい、立ち往生していたらしい。子ポールがダイビングして網を切り、ボートは助かったが、かわいそうに漁師さんたちは網を買いなおすか、修理しないと生きるための漁もできなくなってしまった。でも彼らは、レスキューに感謝して、ふたりのポールにサーモンを4匹もくれた。

 お昼頃、トランジェントのT100sが北からウェイントン・パスに向かった。新しい赤ちゃんが生まれたらしく、9頭の群れになっていた。それにしても、グラエムが海に出ていてくれると、個体識別が楽で助かるが、「ウォッチングボートもわたしたちも甘やかされちゃってだめね」とヘレナは笑っていた。

 T100sはアラートベイからポートマクニールへ、さらにジョンストン海峡に戻ってイズミロック沖まで進み、また方向を変えて西へ向かった。特に何かを食べたというレポートは入ってこなかったし、コールも聞こえることはなかった。

 夜になって、東に行っていた群れの一部が戻って来た。C6sとDsが先に、続いてA30sとI15sがやってきた。CsとDsはブラックニー・パスの入り口で突然、コールをやめて消えてしまった。A30sとI15sはブラックニー・パスに入って来た。海は波もなく、とても静かだったので、彼らのブロー(呼吸音)は非常にゴージャスだった。日付がかわるころには彼らは北に消えた。あとは静かなままだった。
2006-08-15 : 未分類 : コメント : 0 :
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8月10日

 午前1時頃まで、A12sとA5sはロブソンバイトで食べまくった。ロブソンバイトにはシティカ川が流れていて、その川をめざして大量のサーモンが登ってくる。そこに集まるサーモンを食べに、オルカたちが集まってくる。このエリアは生態保護区にも指定され、オルカたちの憩いの場になっている。

 いつのまにか、東に行っていたBsとA4sもこの食事会に参加していた。わたしは録音を続けながら、何度も何度も顔をしかめなければならなかった。何とも怪しげなGクランのコールが、時折聞こえるような気がするのだ。本物とも呼べないし、イミテーションにしては上手すぎる。ヘレナに言ったらきっとまた「(物まねがうまいと噂されている)A55がやってるんでしょ」と言われて終わりのような気がしたが、後でチェックできるように詳しい時間を書き込んでおいた。

Dr.エヴァン
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 A12s、A5s、そしてBsとA24sは食べ終わると東へと向かった。すると、A30sと本物のI15sのコールがCRPTの水中マイクから聞こえて来た!!さっきの謎コールが何だったのかは結局わからないが、もし本当にA55がやったのだとしたら、彼は、遠くからやって来るI15sを一生懸命呼んでいたのだ。可愛い…。

 午前7時半にはA30sとI15s(いちど来たら2度とジョンストン海峡から出て行かず、昼夜問わず鳴いてばかりいるので、アシスタント殺し、もしくは元祖迷惑マシーンと呼ばれているゴールデンコンビ)も無事に東へと消えて、わたしはようやく寝られると思ったが、もちろんそううまくはいかない。A12sに連れられて、A30sとI15sはさっさと水中マイクのエリアに戻って来た。彼らは今度はハンソン島西端まで進んだ。

 そのころ、スーパーポッドを見送り終わったA11sが、オルカラボの前を通過してジョンストン海峡に入った。彼らは海峡に入ると、A12sたちのコールを聞きつけていったん西へ進んだが、たくさんのイルカにまとわりつかれて方向を変え、東へと向かった。

 方向を変えたA11sを先頭に全てのオルカたちは東へと向かった。わたしは眠気に勝てず、ディナーの最中に寝ている所をハナに起こされ「寝なさい!!」と大げさに叱られてラボの2階へ登った。

 1時間半も寝た頃だろうか。なんと、FIの水中マイクからコールが聞こえて来た!!
 スーパーポッドの群れは、今回も遠くには行っていなかったのだ。RsとWsだけを遠い北に送り届けて、C6sとD7sを先頭に、たくさんのオルカたちが帰って来た。わたしはもちろん飛び起きてヘレナと一緒にコールの識別をすることになった。今回の群れには、前回いなかったC10sが含まれていた。Gsも前回より多いような気がする。I31sもちゃんと戻って来た。そして、彼らを連れて戻って来たエスコート役は、A36sの3兄弟。彼らは群れの一番後方で、遅れたりはぐれたりするオルカがいないように、しっかりと見守っていた。
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2006-08-15 : 未分類 : コメント : 0 :
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8月9日

 真夜中、2時44分。東から戻って来たBsとA24sがCRPTでコールを始めた。わたしは飛び起きて録音を開始した。スーパーポッドの群れが東から帰って来たらしい。

 彼らは、非常にゆっくりと西へと進み、ようやくブラックニー・パスの入り口までたどり着いた時にはもう5時半になっていた。朝の光の中、A11sがオルカラボの前に現れた。が、他の群れは彼らの後を追わずにウェイントン・パスへと向かって行った。

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 北に抜けたBsのコールがFIの水中マイクから聞こえて来たので、わたしはちょっと安心するとともに、がっかりした。スーパーポッドの後は、ほとんどの群れがジョンストン海峡を後にするのが普通だ。ここ数日の死ぬような忙しさからは解放されるけれど、オルカがいなくなるのはもっとさみしい。
 BsとA24sを先頭に、Rs、Ds、C6s、I31s、I15s、A12s、A30s、A36s、A5sはいっせいに北へと向かった。7時前には、海は静かに戻っていた。

 がんばったご褒美に、ヘレナがココアを入れてくれた。朝日を眺めつつ甘いココアを飲み、ようやくひと安心して2階の寝袋に戻る。やっと2~3時間寝られたと思ったら、枕元のスピーカーからコールが聞こえて来た。A1コールだ。大きな群れを無事に北に送り届けたハッスルばあちゃんたちが、戻って来たのだろうか。

 12時頃、ハッスルばあちゃんA12と息子のA33がオルカラボの前に現れた。そして少し遅れて娘家族A34sがいつものように現れた。ジョンストン海峡に入る前には、彼らは合流し、ひとつの群れとなってゆっくりラボの前から消えて行った。

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 しかし、話はこれだけでは終わらなかった!
 A12sに続いて、ラボの前に姿を見せたのはBs、A24s、A43s、A51sだった。あまり社交的でないはずのBsが、スーパーポッドに参加するだけじゃなく、A4s、A5sと共にジョンストン海峡に戻って来たのだ!!わたしたちは驚きに包まれたまま彼らの記録を続けた。背びれがまっすぐに戻ったB10は、とても泳ぎやすそうだった。かわりに背びれがぐにゃりと曲がってしまったB13は、健康状態に不安を感じさせたが、楽しそうに群れの雌と戯れていた。しかし、残念なことに今日はっきりと確認することができた。B12が、いなくなっていた。たくさんのオスがいたため迫力があったBsは、もはや2頭の大人のオスを含むたった6頭の群れになってしまった。

 オルカたちはジョンストン海峡に入ると、信じられないほど遅いスピードで、東へと向かった。6時半頃彼らはようやくラビングビーチに到着し、ラビングを楽しんだ。その後いったん東へと消えた。
 午後10時半ころ、A12sとA51s、そしておそらくA43sが東から戻って来た。しばらくロブソンバイトでひっきりなしに食事を続けていたので、ただ単にお腹が空いていたのかとも思ったが、BsとA24sを東に置いて来ていることといい、何か目的を感じさせる登場の仕方だった。今夜もまた寝られないなとわたしは思った。
2006-08-15 : 未分類 : コメント : 0 :
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8月8日

 朝4時半過ぎ、A30sとBsを先頭にオルカたちの群れが東から戻って来た。飛び起きて録音スタート。東に行っていた100頭を超える大きな群れが帰って来たらしい。

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 6時半過ぎ、A36sがオルカラボの前に現れた。北への近道で先回りして、何かを企んでいたのだろう。A30sとDsとGクラン組たちはウェイントン・パスを通過して北へ、BsとA11sは方向を変えて東へと向かった。少し遅れてC6sが、彼らよりまた少し遅れてA5sと残りのA4sが続々と東から戻って来た。

 そのころ、北のペンフォールド沖でホエールウォッチングボートのルークワが、何とRクランのコールをキャッチ!!Rsは、遠くには行っていなかったのだ。ウェイントン・パスを通過して北へ出た大きな群れは、Rsと合流して、早めに来て待っていたA36sに先導され、次の動きを待った。

 お昼頃には、東でうろうろして残りの群れが出て来るのを待っていたA11sとBsも、方向を変えて西へと進んで来た。そして、FIの水中マイクからは非常にたくさんのオルカたちのコールが聞こえて来た。

 先頭を切ってオルカラボの前に現れた「案内役」は、ハッスルばあちゃん率いるA12sだった!!ばあちゃんはいつも以上にはりきって、ブラックニー・パスを堂々と突き進んだ。息子のA33がその隣にぴったり付き添っていた。しばらくして娘家族A34sが登場。「ノーザン・レジデントいち美しい背びれを持ったオルカ」A55を中心に、彼らも揃って南へと進んだ。その後、「ゲストたち」RsとWs、Gs、I31s、Dsが登場。A36sに見守られながら、少し遅れて今日もゆっくりI15s。最後尾の少し沖に、全ての群れを見守るようにA30sがいた。

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 全てのオルカたちはジョンストン海峡に入り、CP前で素晴らしいコールを聞かせてくれると、東へと向かった。30~35頭がラビングに興じた。彼らはそのまま遠い東へ向かい、翌日まで戻ってこなかった。
2006-08-11 : 未分類 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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8月6日

ジェネレーターをつけたあとラボで寒さに震えていたら、A1コールが聞こえて来た。北のFIの水中マイクからだ。

 昨日の夜、A30sたちは東へ向かったと思ったんだけど。音量を上げてみる。なんとそのコールの主は、長い間北に消えていた3兄弟、A36sだった。彼らが全く戻ってこないのに、ずっと一緒にいたはずのD7sがジョンストン海峡に入って来たので、わたしたちは「きっとA36sは、D7sに先にジョンストン入りしてもらって、自分たちは誰か他の群れを連れてくるつもりなんだ」と勝手に思っていた。

 わたしたちはここ最近「もし自分がオルカだったら誰に相当するか」という、はたから見たら信じられないほどくっだらない遊びに興じていた。ハナはG29(偶然にも同じ名前)、エヴァンは3兄弟の末っ子A46。その兄たち、次男のA37は子ポールで、長男A32は、現在12歳の犬のリオ!!エヴァンが言うにはエリッサはA24で、ダニエラはのんびりおねーさま軍団I15sのI16、モモちゃんは同じくI15sのI4。
 わたしはみんなに「スプリンガーになりなさい」と言われたけど、自分はそこまでめちゃくちゃな人生歩んでないし、実はA12sの美少年、A55以外の誰にもなりたくないので、めでたく男の子のエコー君になった。メラニーもA12sの大きな優しいオス、A33以外の誰も選べないというので、メラニーはわたしのおじさんになってA33。大工さんのカートは、無口で影を背負ってカッコいいトランジェントのT14。ポールとヘレナは…誰だろう?

 まあそんなわけで、わたしはエヴァンに「A36sはI15sを探しに行ったんだよ」といつも言ってて、彼は海に向かって「I15s早く来て~」と毎日叫んでいたので、A36sのコールが聞こえたとき、もちろんI15sのコールが聞こえて来るのを期待した。すると、本当に彼らの属するGクランIポッドのコールが聞こえて来た。状況から、もうなんとなく読めてはいたけど、わたしとヘレナは飛び上がる準備をした。

 こっちよん。

「キャー!!」
わかってはいたけど、わたしとヘレナとエヴァンは嬉しくて飛び上がった。「日本語を喋るおねーさま軍団」I15sがやってきた!本格的な夏の到来だ。
 しばらくして、彼らはラボの前に姿を見せた。しかし…。

「I41の姿が見えないんだけど」
「わたしもまだ見てない」
「…。」

去年、背びれが完全に倒れてしまったI41のことを誰もが心配していた。今年の1月にジョンストン海峡に来た時は、ちゃんと確認されていたらしい。でも…。
 彼の姿はない。

 魅力的なおねーさま軍団の中に大きなオス。今までどれだけ彼に笑わせてもらっただろう。病魔におそわれて、背びれがぐったり倒れてしまった去年ですらも、彼はラビングを楽しんでいたし、今までと同じようにジョンストン海峡をゆったり泳いでいた。その姿はまるで小さなザトウクジラのようだった。

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 気になるのは、同じ群れのI43の背びれが、全く同じようにうねって来ていることだ。彼がこの先も元気でいられることを願う。

 3兄弟とおねーさま軍団は東に向かい、ラビングビーチでおもいきり身体をこすって楽しんだ。おねーさま軍団I15sはそのまま東へ進み、A36sは西へと戻って来た。

 えっ。
 やっと探して来たおねーさま軍団から離れる理由なんてあるだろうか。もし、あるとしたらそれはA1ポッドとしての役目を果たすこと、すなわちお客さんを迎え入れ、ジョンストン海峡に案内することしかない。ということは、まだ誰か北に来ているんだろうか?

「Bsを含む群れが北からこっちへ向かっているらしいわよ」
やったあ!!(/≧∀≦)/

 Bsを含む群れだということだったが、聞こえて来たのはI31sのコールだった。そして、ラボの前に現れたのはBsとI31sのごちゃまぜグループだった。わたしたちはB10の姿に驚いた。彼の情報があまり入ってこなかったのも納得がいく。B10の背びれは、ほとんどまっすぐに戻っていたのだ。(以前の姿は、8月2日の日記を参照してください)

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 BsとI31sがジョンストン海峡に入りかけたころ、デッキのスピーカーからはGクランGポッドのコールが聞こえて来た。そして、メインハウスからポールが歩いて来た。
「RsとWsが北からこっちに向かっているらしい」
再びスーパーポッドだ!!

0806a.jpg

 Gsはラボの前に現れたが、何にしろほとんどコールを出さなかったので、個体識別はとても難しかった。わたしたちは必死の思いでその中からG29sを見つけ出したが、他のオルカたちは背びれにキズもなく大した特徴もなく、呆然とするわたしたちを残してジョンストン海峡に入り、さらになぜかそこで西組と東組にわかれて、それぞれの方向へと向かって行った。わたしたちはRsとWsの到着を待っていたけど、彼らは突然方向を変えてしまった。

 先頭グループのBsとI31sは、5時過ぎにラビングビーチに到着。Bsがラビングするなんて。そのゴージャスな音をライブで届けられなかったのが本当に残念。

 Bs、I31sがラビングを終えようとしたころ、東からA30sがやってきた!!たくさんの群れのコールを聞いて飛んで来てくれたのだろう。彼らはGsと合流すると、ラビングを楽しんだ。みんなのラビングの合間にI15sがラビングを続けた。というか、ほとんどI15sがビーチを占領した。そして、みんな東に向かった。

 夜になってA30sが東から戻って来た。何か気になることでもあったのだろうか。
 すると、CRPTの水中マイクからA12sらしきA1コールが聞こえて来たではないか!!北の、すぐそこまでやってきていたRsとWsをジョンストン海峡に連れて来るのに失敗したらしいA12sは、A30sに出迎えられると、共に東へと消えて行った。
2006-08-08 : 未分類 : コメント : 2 :
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8月3日

 行方がわからなくなっていたBsは、昨日の午後に遠い西へと進んでいるところを目撃されたらしい。詳しい情報はなかったが、背びれが異常にうねっているオスがいたとのことなので、それがB10さんであると思われる。居てくれて良かった…。

 一昨日から、2004~2005年のアシスタントだったジュリのお母さん、パットがラボに「アシスタント」として来ている。とは言っても、2週間しかいられないので、録音作業とかはしないらしい。しかし彼女はガーデナーらしいので、ヘレナは自分の庭を任せられるからと大喜び。

 モモちゃんとふたりでサウナの燃料になる流木を集めていたら、モモちゃんが「トモコさんコレ!!」と言って、1本の木を引きずって来た。
「あ、ラクダだ」
その流木は、物憂い目をしたすごく可愛いラクダに見えた。去年ラボでみんなで見た「らくだの涙」というとても素敵な映画が頭をよぎる。
「燃やしたくないね」
「間違えて燃やされたくもないね」
わたしたちはうーんうーんと置き場所を考えた。
「色つけちゃおうか」

 ヘレナにペンキをもらい、着色。久しぶりの塗り作業はめちゃくちゃ楽しかった!!わたしたちは仕上がりに非常に満足し、自慢するためにダニエラとエヴァンを呼んだが、
「ザトウクジラ?」
「ダチョウ?」
と言われ、わたしたちは悲しかった。自分たちだけがコレかわいいと思っているのは仕方がない。でもダチョウはともかく、なぜこれがザトウクジラなのか…。

0803a.jpg

 ご一行たちは東に行っていて、留守。代わりにトランジェントのT18sがウェイントン・パスからCP前を通過してイズミロック沖までやってきたが、方向を変えて西のポート・マクニールの方まで行ってしまった。

 今日は早めのディナーがあったが、なんだかまだみんな疲れが抜けきっていない様子だった。早めに切り上げてわたしたちはラボに戻って寝た。空は星でいっぱいだった。
2006-08-04 : 未分類 : コメント : 0 :
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8月2日

 今朝も肌寒い晴れの日。
 久しぶりに7時過ぎまで寝てしまった。やっぱり、ゲストとか、なんだかんだで疲れていたんだろうか…。

 今日とうとう、咲がテリトリー内に入ってくる他の鳥退治に本格的に動き始め、ヘレナのガーデンからデューとそわそわを追い出した。すごいイキオイで「クワックワックワッ!!」と叫びながらそわそわに突進して、執拗に追い回す咲の姿は、モモちゃんにはとても恐ろしいものだったらしく、その後ノートにヤンキーのような顔をした鳥の姿が書かれていた。
人なつこくて顔も可愛いそわそわ、ラボでもファンが多かっただけに追い出されてしまって残念。

タレ目のそわちゃん
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 最近、ローカルレフトの水中マイクがプツプツいっているなぁと思っていたら、やっぱり、壊れた。オルカがラボ前を通過していないからいいけど、ちょっとがっかり。ポールが忙しく修復作業に励んでいるが、現在ローカルレフトは使用不可能状態。めずらしい群れでも来たらどうすればいいんだろう。

 朝8時半ごろ、突然大きなA5コールがCRPTの水中マイクから聞こえて来た。ハッスルばあちゃん率いるA12sに代わり、A30sのご一行(A30s、A4s、A5s)が、東から戻って来た。
 昨夜、西からやってきてCPまで進んだ謎軍団、A12s、Bs、そしてD7sと思われるオルカたちは、わたしたちに確認をさせてくれる余裕もなく、消えた…。方向を変えてジョンストン海峡から出て行ってしまったのだろうか。
 あまり社交的でないBsなら、ありうる。

 B10さん、もしそこにいたら、誰もが簡単に個体識別できるのに…。
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 A30sのご一行はジョンストン海峡を楽しんでいるようだった。しかし、最近オルカたちはラボの前、ブラックニー・パスを利用しない。去年も、8月はその傾向が強かった気がする。特に、A30sが滞在している間は…。それでも、プラックニー・パスでは大きく太ったサーモンがぴょんぴょん跳ねている。

 昨日の疲れが残っているため、ハウスでのディナーはなし。みんなぎりぎりまで昼寝をしていたが、ずっとオルカが鳴いていたため、わたしはラボから出られず、休めなかった。オルカたちはなんとまた今日も、ラビングを終えて東へと向かい、水中マイクのエリアから出て行った。
2006-08-03 : 未分類 : コメント : 3 :
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8月1日

 朝の光。
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 今夜もオルカは1時前までにコールをやめて東へ向かい、わたしたちはぐっすり眠ることができた。とはいっても、ラボでぐっすり眠る習慣がないわたしは、時には4時に目が覚めてしまう。困った生活習慣だなぁ。

 お昼ごろ、北からのレポートが入って来た。昨日夜北へと向かったA12sと、個体識別されていない謎の群れが、マルコム島の裏にいるらしい。いったい誰だろう?A12sがみずから出迎えに行くということは、けっこうな大物ではないかと思うのだが…。

オルカたちが来る前に、WDCSのゲストたちが帰って行った。すっごくいい人たちで、滞在期間中とても楽しかったけど、朝、昼、夜3食作っていたヘレナはもうぐったり。掃除と接客にあけくれていたわたしたちもぐったり。

WDCSを迎えに来たウオッチングボート、ブルーフィヨルドのシャドウさんと、彼女にふられてばかりいる我らがリオ
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 電力の残量を見に行くと、今にも停電しそうなとてもやばい状況だった。これはいけないと思ってジェネレーターをつけに走ると、ゲストハウスの隣の入り江の上に、大きな鳥の群れが見えた。…雁か?
 いや、雁にしてはおかしい。これは、オオアオサギだ!!しかし、何羽いるんだろう?カウントしてみる。ラインアップしているのが6羽、その後ろに少し遅れて6羽。合計12羽の大群がわたしの頭上を通過して、ハンソン島に上陸した!!こんな大きな群れ、見たことがない。絶景なのは間違いないが…。
とりあえずジェネレーターの電源を入れ、メインハウスのドアを叩いて「オオアオサギが12羽も飛んで来たんだけど」と言うと、ヘレナは「えっ何て?」と怪訝そうな顔をした。わたしの言ってることが分からなかったのだろう。もちろん、わたしもよく分かっていない。「オオアオサギが、12羽」ともういちど言うと、ヘレナは首をかしげながら外に出て来た。
 ふたりで森まで歩く。頭上では、さっきの群れがあちこちでガアガア鳴いていた。ヘレナはああっと口に手を当てた。そういえば、最近あちこちに彼らの大きな美しい羽が落ちている。
「まさか、この島にコロニーを作ろうとしているのかしら」
ヘレナが言った。ハンソン島に、絶滅が危ぶまれているオオアオサギのコロニー?こんなに素敵なことがあっていいんだろうか。
「ここがいい場所かどうか確認しているに違いないわ、見て、このきれいな羽」
ヘレナはよほど感動したらしい。少し後に用事があって呼びに行くと、今度はポールを伴ってもう一度森に入っていたらしい。楽しそうに笑いながら、2人とも羽をいっぱい拾って帰って来た。

 夕方になって、ようやくA12sが水中マイクのエリアまで戻って来た。彼らはウェイントン・パスを通過してジョンストン海峡に入り、暗くなりかけたころCPの前まで来て、西へと方向を変えた。
わたしとメラニーは、目を疑った。
「こんな薄暗い夕焼けの空に、虹?!」
ちょうど、ポールがジューン・コーブをうきに停めて、カヤックで戻ろうとしているところだった。デッキに出て来たわたしたちの歓声を聞きつけてポールも東の空を見た。
「うわあっ」
ポールの感激した声が聞こえた。ポールはカヤックを後ろ向きに漕いで、虹を見つめながら、岸へと向かった。
0801c.jpg

さて、西へと戻っていたA12s。その先には、やはりある大物が来ていた。
「うっわBコールだ!!」わたしはヘッドフォンをしたまま叫んだ。
ここ最近、その生態の全てが謎に包まれているBs。あまり社交的ではなく、たくさんの群れがいると逃げ帰ってしまうBs。オスがいっぱいいてかっこいい彼らは、何故か、夜とか霧の中にしか現れてくれない。しかし、昼間は晴れていたはずなのに、個体識別できなかったということはびらびら背びれのB10はどうなったんだろう?
 彼らと一緒にD7sと思われるコールもちょっと聞こえたが、遠すぎて断定はできなかった。しかも、CPの辺りまでやってきた彼らは、眠くなったのかれスティングコールを少し出して、黙ってしまった。またもや夜中オルカは鳴かなかった。
2006-08-03 : 未分類 : コメント : 1 :
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7月31日

 まだ4時台。デッキで寝ていた3人が大きなブロー(呼吸音)で飛び起きた。ザトウクジラが北に、オルカたちが南のジョンストン海峡へと向かっていた。

 ブローのカウントは彼らに任せて、わたしは録音スタート。コールの主は、きのうウェイントン・パスを通過して北へと向かっていたA12sとA4sだった。まだ薄暗いCPの前を通過して、彼らは東へと向かって行った。ふー。

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 ゲストたちはとても早起きだ。わたしたちがまだ眠くてふらふらしているのに、島での滞在を少しでも無駄にしたくないのか、日の出前からデッキに出て、せっせと写真を撮っている。いったん寝直したみんながようやく起きて来たころ、わたしはメラニーに交代してもらい、咲と遊ぼうと思って外に出た。3羽のステラーズ・ジェイがいつものようにヘレナのガーデンにいる。咲、デュー、そわそわだ。
 咲にピーナッツをあげた。ひょっとしたら、咲よりも人間に近づけるかもしれないタレ目のそわそわが、ピーナッツを横取りしようとしたが、咲の威嚇に負けた。そわそわ逃げる。すると、デューが咲の前に飛んで来て、頭を低くして羽をプルプルさせた。あ、これはひなが餌をねだるポーズだ。デューはやっぱり、咲の子供だったのか。
 しかし、咲は容赦なしだった。いったん地面に降りてピーナッツを置くと、凄いいきおいでデューに向かって「クワックワッ」と叫び、体当たりしに行った。かわいそうに、まだまだ甘えたいのに、テリトリーから追い出されるか細い身体のデュー。なんだか鳥の話ばかりでごめんなさい。

丸い咲(手前)と、細いデュー(奥)
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 午前中、ホエールウォッチングボートのトゥアンが、ミキさんを迎えに来た。岩の上で記念撮影して、みんなで大きく手を振る。たった1泊だったけど楽しんでもらえただろうか。13年前とはかなり何もかもが変わっていたと思うが…。

 ゲストたちはCPを見に行った。わたしたちは昨日のディナーの残りをヘレナにもらって、キャンプキッチンでわけて食べたあと、ラボでくつろいでいたら、コールが聞こえて来た。東に行っていたオルカたちが、みんなで帰って来たらしい。これでA36sが戻って来たなら、Aポッド全員集合なのに…。

 WDCS滞在最後の夜。やっぱりディナーは豪華だった。
 とりわけてくれるポール
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 CPの前で、すごく興奮した様子で鳴いた後、A12sだけが他の群れから離れて北へと向かった。ご一行は変わってA30sが率いることになり、東へと向かった。なぜ、こんなに親切なのか、今年に限ってわたしたちに睡眠をとらせてくれるのかはわからないが、今夜も彼らは戻って来ることはなかった。
2006-08-01 : 未分類 : コメント : 3 :
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7月30日

 今日も6時起床、咲と遊べるゆったりとした時間。
 みんなが起き出して来たころ、ヘレナがニコニコしながらかごに入った何かを持って来た。ブルーベリーマフィンだ!!( ̄□ ̄;)あー。写真を撮る時間もなく、一瞬でかごからマフィンは消えた。七夕の願いに(英語で)書いて良かった。しあわせ…。ゲストが来ると、わたしたちの分まで作ってくれて本当嬉しい。

さて、おいしいものを食べたので、今日の仕事仕事!!まずは、お客さんたちにわたしたちの名前を知ってもらおうと、名札を作ることにした。折り紙を切ってオルカを作って、名前を貼って、できあがり。モモちゃんが貼るのを手伝ってくれたので、けっこう早く終わった。
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 名札を配り終わって、モモちゃんと一緒にラボにいると、デッキに咲が来た。
「あっ咲だ」
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咲、デューと一緒に、もう1羽ステラーズ・ジェイが下りて来ている。咲と同じくらいに人なつこいのだが、落ち着きがないので「そわそわ」と名付けた。そわそわと咲は非常に似ていて、ぱっと見戸惑うけど、そわそわはタレ目で、咲は真ん丸の目をしている。
 ラボの外に出て咲にピーナッツをひとつ放ってやり、中に戻ってくると…。
「あっ田中だ」
デッキに田中(リス)が来た!!うそ?デッキの丸太はつるつるしているし、食べ物もないから、田中に用事はないはずだ。そういえばここ最近、田中が咲のあとをちょこちょこ追っているような気がする。ま、まさか…。咲って、そんなにピーナッツくさいのか!?

 午後になって、昔のアシスタントであるミキさんがラボに1泊だけお泊まりに来た。WDCSのゲストと共に、ウォーラスのキャンプに向かうことにする。でも…。
ゲリオ「行くよね?トモコもモモコも行くよね?」
わたしとモモちゃん「…。」
わたしたちは、こないだの「たった20分の距離で深刻に遭難した事件」がけっこうトラウマになっていた。今度こそは道に迷わないと断言するエヴァン。ためいきのわたしたち。結局、エヴァンに説き伏せられて、「迷子3人組」再結成、山に立ち向かうことになった!!

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 とはいっても今回は、昔のアシスタントでWDCSを毎年連れて来ているロブが先導してくれるので、かなり心強い。万が一のためコンパスと懐中電灯を準備、帰りのために特徴的な場所の写真を撮りながら進む。
 無事にウォーラスのキャンプへ。今年、いっそうひげをふさふささせたウォーラスは、わたしたちの突然の訪問にもニコニコして、広いガーデンで育てている薬草や、本来、彼の専門である地質についてや、CMTについてたくさん教えてくれた。しかし、うちの実家に生えていて、おばーちゃんが「こんふり」と呼んでた植物が、実はそのまま英語でcomfreyだったことにちょっと驚いた…。

 案の上、帰りの倒木部分は通れなかったので、先導するロブが枯れた川に降りてしまった。わたしたち3人は顔が青くなった。「そっそっそこ、わたしたちが迷ったところなんですけど…」でも、どういうわけか、今回は川の突き当たりから道が見えた。そして、すぐに千年杉も見えた。やはり、前回わたしたちが迷った場所は、ほんとうにラボのすぐ近くだったのだ。わたしたちは3時間もかけて、どうやってドンチョンベイまで戻ったんだろう?

 歩き疲れていたためか、それともやはり元々か、今日のディナーも信じられないくらい美味しかった。A12sやA4sが東から戻って来ていたので、わたしはラボでごはんを食べた。夜中にオルカが通るかもしれないので、エヴァン、エリッサ、ダニエラの3人はラボのデッキで仲良く眠った。
2006-08-01 : 未分類 : コメント : 0 :
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プロフィール

Tomoko(Orcalab Japan)

Author:Tomoko(Orcalab Japan)
カナダ・BC州の海洋生物研究所「オルカラボ」で、野生オルカ(シャチ)の鳴き声の解析スタッフをしています。
夏の間は研究のためオルカラボのあるハンソン島に滞在。日本ではよくライブハウスにいます
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