夏になると、野生のオルカが鮭を追ってたくさん集まってくる、カナダ、BC州のジョンストン海峡。その中でも、オルカが特に頻繁に通過するハンソン島から、毎日の生活とオルカの様子を、日本の皆さんにお届けします!

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8月12日

ありがたいことにA24sとA5sは午前9時まで東から戻ってこなかった。
ナイトオフをもらったわたしたちは…
久しぶりに寝て、余計疲れてしまったような気が…(´Д`;)

A36sとA30sが北にやってきているようだった。
そして、めずらしいことに、その背後から大きな群れが来ているという目撃情報も入って来た。
誰だろう。誰が来たらいちばん嬉しいかな。
Rsかな。Gsかな。それともHsかな。


お昼寝をしました。そして、不思議な夢を見ました。
ディナー前。わたしはメインハウスにいました。
キッチンのストーブ前に見知らぬ男女が立っていました。
女の人はウェーブのかかったブロンドの肩までの髪。
ゆったりした服装で、癒し系の、明るいフレンドリーな人でした。
子供は見えなかったけどその人はお子様連れのはずでした。
男の人は若くてとても背が高く、短くて黒かダークブラウンの髪、
笑顔が素敵だけどほんの少しシャイな感じに見えました。
キッチンの奥から出てきたヘレナが、わたしの姿を確認すると、ニコッと笑ってこう言いました。
「トモコ、この方たちはA51さんとA61さんよ」
わたしは彼らにこう言いました。
「こっ、こんにちは…毎日、声聴いています」


がばっと起きる。全身汗だく。
なんて変な夢だったんだ…。

午後5時半。A36sはオルカラボの前を通過してジョンストン海峡へ入ろうと…。
いや、北へ戻った。後続の群れを迎えに行ったのだろう。
A30sはウェイントン・パスを通過してジョンストン海峡へ入った。

午後9時過ぎ、A36sはC10sを連れて水中マイクのエリアに戻ってきた。
後続はC10だったのか。嬉しくないわけはないけど、C10sは今年何度か訪れている群れ。内心あーあと思ってしまった自分がいた。

めずらしい鳴き声が聴きたいわけじゃないんだけどさ。
何かが足りないこの感じ。

それからしばらくたってFIの水中マイクから聞こえてきたあるコール。
それは、わたしたちが最も愛する、ある群れのコール。

A12sーーーーー!!

一瞬にして疲れが吹っ飛んだ。わたしたちの最愛の群れ、A12s。
いつもジョンストン海峡にいて当たり前のA12s。
でも、食べ物の都合からか、今年なかなかジョンストンに姿を見せてくれないA12s。
かれらの鳴き声にみんなでうっとりしていると、また予期せぬコールが聞こえてきた。
なんとなんとなんと!!
A11s with スプリンガーのコールだった!!
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2008-09-18 : オルカ : コメント : 0 :
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8月11日

お留守番2日目。昨日から録音止めてない。
今日もA24s、A5sがジョンストン海峡をうろうろしてるだけ。
ホント、よくこんなサーモンの少ないところに留まろうと思うよなぁ…。
他の群れが全く寄り付かないのもやっぱりというか、がっかりというか。

「ポールとヘレナが留守のうちにみんなをセイリングに連れて行ってあげよう!!」と、キースがセイルボートでみんなを海に連れて行ってくれることになった。
もちろん、オルカラボとメインハウスには人がいないといけない。
寝てないわたしとメラニーはさらなるお留守番。
桃&ゆみ、エヴァン、ベリーナがうきうきとボートに乗り込んで、ジョンストン海峡へ向かって行った。

桃子が撮ってきた写真
セイリングどころかちゃっかりウオッチングしてるじゃん!!爆
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今日も1日中ジョンストン海峡をうろうろしたオルカたちは、今夜ばかりは日付が変わる前に東へと向かって行ってくれた。
2008-09-18 : オルカ : コメント : 0 :
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8月10日

お留守番初日!!
ポールとヘレナは朝早くにカーで島を発った。あまりにも早かったため、午前4時近くまで交代で録音していたわたしたちは、いってらっしゃいすらろくに言えなかった。

ラボのデッキから朝の霧
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今日もジョンストン海峡にはA24sとすべてのA5s。そしてA36sの3兄弟。
彼らはサーモンのいないこの食糧難の時代に、なぜかジョンストン海峡から動こうとしない。確かに魚を探して動き回るよりは、1カ所に滞在して魚を探すほうが、エネルギーは少なくて済むのかもしれない。
食べものを、鮭からニシンやカレイなどに変えたのではないか、という情報もあった。
ただし、他の群れはほとんど寄り付かない。
彼らが他の群れを招こうにも、食べ物がなかったらどうしようもないだろう。
「うちのパーティへおいでよ!!何も食べるものはないけどね!!」
なんて言われて、遠路はるばる来る群れなんていないだろうから。

メラニーがメインハウスの電話と無線担当、わたしがラボ担当であとの4人は外仕事や雑用、録音ヘルプにまわってもらい、留守を乗り切ることにした。
セイルボートを持っているキースがいるので、緊急時も大丈夫。

わたしたちは交代でディナーをつくることにした!!
今夜はわたしとゆみちゃんが担当。
わたしは前日ヘレナがふるまってくれた豆料理の残りをお湯に放り込み、ゆみちゃんにいろいろ叱られながら各種野菜をみじん切りにして山ほどぶち込み、ターメリックで味を整えてスープにした。
ゆみちゃんはヘレナのレシピでコーンブレッドを焼き、いつものヘレナのディナーにも負けない、非常に豪華なディナーに仕上がった。

カートの新作きのこ
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暗くなったころ、A36s、A24s、A5sはオルカラボの前を通過して北へと向かった。
しばらくして、A24sとA5sだけが北から戻ってきた。彼らは無人のCPの前を通過して、東へと向かって行った。
2008-09-18 : オルカ : コメント : 0 :
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8月9日

オルカたちは午前2時に東へ向かい、午前7時に東から戻ってきた。
今日も同じメンバー、A30s、A24s、A5s。
いつもと違うことといえば、夜になってA36sがオルカラボの前を通過してジョンストン海峡に入ったくらい。

食料もガソリンにも限界がきていた。
ポールとヘレナは明日から1週間出かけるため、最低限の食料を調達する必要があった。ポールとヘレナは2人乗りの「カー」で、アラートベイに最低限のものを買い出しに行き、その後、ポールとポールの友人キースが桃ちゃんとゆみちゃんをCPに迎えに行き、CPを閉じた。

キースの迎えに桃ちゃんとゆみちゃんは大興奮!!
ワンピースの読みすぎで海賊に憧れている桃ちゃんは、キースのセイルボートに小さなガーデンがあることを発見し、キースを理想の海賊と信じて、一瞬だけ携帯の待ち受けを彼の写真にしていた。
でもそのあとすぐ、いつもの待ち受けが恋しくなったらしく、もとに戻していた。

霧とキースのセイルボート
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セイルボート内のガーデン!!
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ちなみに桃ちゃんの待ち受け画像は、ゆみちゃんのこわい写真です。
仲良すぎてキモい!!笑
2008-09-15 : オルカ : コメント : 0 :
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8月8日

今日も代わりばえのないメンバー、A30s、A24s、A5sがジョンストン海峡をうろうろしていただけ。トランジェントのT69sとT18sがウェイントン・パスからジョンストン海峡に入ったが、どちらも西へターンしてアラートベイの方に進んで行ってしまった。

朝は霧、昼は晴れというお天気が続く


夜、わたしはヘレナにこう言われた。
「ポールのお兄さんのお見舞いに、わたしとポールふたりで数日出かけようと思うの。メラニーがメインハウスで無線と電話の担当をして、あなたがいつものようにラボ担当をすればきっと大丈夫。キースもいてくれるみたいだから、何かあった時にはボートを出してくれるわ」

留守番は何度も経験したけれど、シーズン途中に1週間の留守番なんて…。
メラニーがメインハウスの仕事をしてくれるだろうけど、またしても全てをわたしとエヴァンとでこなさなければならないのかと、わたしは一瞬クラッとした。
ヘレナはこう続けた。

「わたしたちが留守で、ボートも連絡手段もない孤島にモモコとユミを置き去りにするわけにはいかないわ。明日私とポールが食料の買い出しに行きます。その帰りに、モモコとユミを連れ戻し、CPはカギをかけて1週間閉めようと思うの」

ヘレナがラボを出て行ったその瞬間、わたしとエヴァンは顔を見合わせてガッツポーズ!!せっかく泣きの手紙を書いたのに(笑)わたしたちは大切な仲間をようやく取り戻せることになった!!
2008-09-15 : オルカ : コメント : 0 :
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8月7日

午前3時。体力の限界を感じたわたしはエヴァンに録音を交代してもらった。
午前4時。コールが途切れた。エヴァンは録音を止め、わたしを起こして録音を止めたことを報告。わたしは耳を澄ませながら寝る。
午前5時半。トイレに起きる。森の中まで往復、寝袋に戻る。
午前6時。電力が落ちスピーカーの音が途切れる。ジェネレーター始動させる。
午前6時15分。ポールがラボに来たので、ジェネレーターつけた時間を報告。
午前6時45分。
ラボの2階に登ってきたシェーンがくつ下の片方を脱いで、寝ているエヴァンに匂いをかがせた。エヴァンの悲鳴でわたしも起床。
「もう出発するんだ。元気でね」
シェーンがそのまま行ってしまおうとしたので「いやいや、海岸まで見送るよ!!」とわたしとエヴァンふたり、眠い目をこすり急いで寝袋から飛び出て1階へ降りる。
エヴァンの向かいで寝ていた子ポールは…やはり熟睡していて動く様子はないのでそっとしておく。

今日はシェーンとゲストのティム一家が帰る日。
このスーパーゲストの旅立ちに誰もが涙を隠せない。お父さんのティムを筆頭に、3人の息子たちは海岸で切った丸太を全て運び、信じられない量の薪を割り、歩きにくかった森の通路や建物の破損箇所を修復、燃料用の小さな流木を山のように積み上げ、空いた時間に海岸で音楽を奏でた。
お母さん(元オルカラボアシスタント)のダーンは、朝食を作って家族を送り出し、ランチを作ってみんなを迎え入れ、ひとりひとりの息子を抱きしめて今日の仕事を誉め、メインハウスでのディナー時には、家族とアシスタントたちとの会話を自然に繋いで人の輪を作ってくれた。
そして実はこの一家は、去年のスーパーゲスト、スティーブ&ジェニファー父娘の親戚だった。なんと素敵な人たちを生み出す土地なのか。
わたしたちは未だ訪れたことのないオンタリオ州に思いを馳せた。

ポールがタウンランで拾ってきたシェーン(共にニュージランド出身、同郷なので話が弾んだらしい)は、1ヶ月しかいられず、オルカのこともよく知らない、自由を愛する不思議な青年だった。
しかし彼は素手でロッククライミングできるほど体力もあり、器用でメカニックや配線などに詳しく、1999年から2003年までオルカラボの何でも屋だった「妖精」ディビッドのようにいろんなものを修理したり、ポールの機材メンテナンスに同行してとても重宝されていた。あまりレコーディングはしなかったけど!

霧の中のウォータータクシー。シェーンと素敵なゲスト一家を連れて行った。
みんなまた来てね!!ありがとう!!
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午前7時36分。
動かない身体、ようやくちゃんと寝袋に入ってウトウトしかけたころ、まくら元のスピーカーからコールが聞こえてきた。
「あぁ…」
わたしとエヴァンは両手で顔を覆った。エヴァンの奥に寝ている子ポールをチラリと見たが、全く起きる気配はない。昨夜は「僕も手伝うぜ!!」とか調子いいこと言ってたのに…。
ため息をつきながら1階へ降りる。録音をスタートさせるとそこにメラニーが来て「わたしに任せて」と言ってくれたので、お礼をいいつつ、ふらふらになりながら2階へ戻った。

10分後。
屋根裏への階段を上ってきて、出入り口の穴からひょこっと顔を出したポールが、寝ているわたしたちにこう言った。
「2006年のアシスタントだったパットを覚えているかい?
今、ホエールウオッチングボートのナオミWを貸し切ってラボ沖に来てるんだよ。
今からエコーベイに行くらしいんだが、君たちの中で一緒に来たい人がいたら、
誰でもウエルカムだそうだ」

は?

「もちろん寝たいだろうから、選ぶのは君たちだけど…5分のあいだに決めてくれ」

ポールはそのまま下に降りていった。
わたはとエヴァンは顔を見合わせた。
「どうする?」
「行こう、トモコ」
つぎの瞬間、わたしたちは寝袋から飛び出て、眠り続けていた子ポールを叩き起こした。
「何だ?何だ?」とボケッとしている子ポールにエヴァンが「エコーベイに行ってアレックス・モートンに会うんだ、5分で準備しろよ」と言い、1階へ飛び降りていく。

わたしは「エコーベイに行く」という言葉に、暴走したエヴァンがエコーベイ在住の有名な研究者、アレクサンドラ・モートンさんに会うというシナリオを勝手に付け加えたことに吹き出しそうになりながらも、寝ぼけている子ポールを急かし、自分のおやつやカメラをカバンにつめた。

あせって、寝袋から出たばかりの半そで、ハーフパンツでボートに向かいそうになったエヴァンは、メラニーに「海上は寒いのよ!?上着を持って、長袖に着替えなさい!!」と叱られ、すごすごと自分のテントに着替えに行った。
録音はなんとヘレナがやってくれることになった。

こうしてわたし、エヴァン、メラニー、ベリーナ、そしてたまたま来ていた子ポールとトーマスの全員が、半日オフで船の旅を楽しめることになった!!

ナオミWを貸し切っていきなり訪れてくれたパットは、2004年~2005年のアシスタントだったジュリのお母さんであり、自身も2006年に最年長アシスタントとして働いた陽気な女性。
イギリス人だけど、娘のジュリが働いているところを見たいとジョンストン海峡に遊びに来たところすっかり気に入ってしまい、ハンソン島からボートで40分のアラート・ベイに家を買ってしまった。

わたし、エヴァン、メラニー、パット、子ポール
偶然にもチーム2006のうち5人が揃うという楽しい事態に♪
CPに行ってる桃子が入れば完璧だったんだけど
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出発してすぐに、ハンソン島の対岸スワンソン島でクマ発見。
ベリー類を食べてたみたい。
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旅はとても楽しかった!!
ボートは小さな島々の美しい景色の中をくぐり抜けて、クマやネズミイルカ、かわうそ、アザラシなどのたくさんの生きものたちに遭遇しながら、エコーベイに到着。
わたしたちはナオミW特製の温かいスープをランチに頂いた。
ウオッチングボートの貸し切りに、いったいどれくらいのお金がかかるのかわからないけれど、パットは「あなたたちの喜ぶ顔を見ていると、わたしはとても楽しいのよ」と言って、わたしたちには一銭も払わせなかった。

エコーベイの港で写真を撮ったり、お土産屋さんを見たりしていると、向かいのボートの給油所に1隻のボートと、銀髪の女性の姿が見えた。
まさかこんなチャンスが訪れるとは!!
わたしたちの中でひときわシャウトの大きなエヴァンが、なんの迷いもなしにこう叫んだ。
「アレーーーーーーーーックス!!僕たちはオルカラボのアシスタントです!!
お話しさせてくださーーーーーい!!」

一瞬の沈黙ののち、彼女はこう返した。
「オーケー!!」

エヴァンの暴走妄想通り、本当にエコーベイに来てわたしたちの「有名人」アレクサンドラ・モートンさんに会ってしまった。面識のあるわたしは、この再会の仕方はとても恥ずかしかったけど…!!

オルカの研究や多数の著書でも有名な彼女は現在、オルカの食べ物である野生の鮭とその鮭を蝕む寄生虫の研究に情熱を注いでいる。
ブリティッシュ・コロンビア州でも、アトランティックサーモンの養殖が大きな問題になって来ている。
いけすにぎゅうぎゅうづめにされた養殖の鮭には、あっというまに寄生虫や伝染病が広がり、それが野生の鮭に感染する。大人の鮭はまだしも、赤ちゃんの鮭に寄生虫がつけば、生まれた瞬間に命がなくなってしまうようなものだ。わたしたちが時おり漁師さんからいただく鮭にも、電話のコードみたいな長い寄生虫がついていることがある。
今年のジョンストン海峡においては、オルカの主食であるスプリングサーモンはごくわずか、オルカは食べないが人間が好む紅鮭も少なく、オルカが冬を乗り切るためのチャムサーモンに至っては、ゼロだそうだ…。
食べ物である鮭が守られない限り、オルカたちの生活が守られることはない。

アレックスさん(中央)とわたしたち
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6時間めいっぱい遊んでオルカラボに戻った。
パットは別れ際に「ちゃんとみんなでわけるのよ!!」と言って、大量の上質なチョコレートをくれた。

ラボに戻ってログブックを見ると、ほぼノンストップでヘレナが録音してくれていたようだった。A30sはオルカラボの前を通過してジョンストン海峡入りしていて、A24sとA5sに出会い、1日じゅう海峡をうろうろした。

帰ってすぐ、子ポールとトーマスはオルカラボ前にボートを停泊する碇にうきをつける作業をした。ふたりで凍えるような海にダイビングして、うきを直してくれた。今年はダイバーがいなかったので、ポールもヘレナも大喜び。

ただ、今年を最後に、子ポールは最低でも4年間はジョンストン海峡に来られない。
博士号取得のため、フランス領の孤島で4年を費やさなければならないからだ。

夕暮れの中、オルカラボを後にする子ポールとトーマス
彼らの姿が完全に見えなくなるまで、ヘレナがデッキで見守っていた。
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午前3時前にオルカたちは東へと消えた。
メラニーがずいぶんがんばってくれたが、それでもわたしたちの睡眠時間は削られた。
寝そこねたわたしとエヴァンは悲しくなって、とうとう、桃ちゃんとゆみちゃんに手紙を書くことにした。
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8月6日

ジョンストン海峡から動かないA24sとA5sは、今日も水中マイクのエリア内をうろうろ。昨晩寝られなかったわたしたちは、朝からすでに倒れそうだった!

キリ!!キリ!!キリ!!
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午後になって、北のFIの水中マイクからコールが聞こえてきた。
まずは、レポートのあったA36sのコール。
そして、彼らに続いて聞こえてきたコールにわたしはハッとして、急いでエヴァンに頼んでメインハウスにいるヘレナを呼んでもらった。


ラボの中に緊張が走る。
A30sの鳴き声が聞こえている。


まいごのおっさん、Mr.ロンリーは、A12sと一緒に行動しているのを目撃されたのが最後、その後の行方は誰も知らない。
もちろん、遠い北に消えた彼の家族…A30sの行方も、誰も知らなかった。
でも、とうとうA30sが戻ってきた!!コールの多さから察するに、これはMr.ロンリーではなく、残りの家族の方だ。Mr.ロンリーを置いてきぼりにして北へ消えてから、約1週間。

急いでラボのデッキに人が配置された。
ポールが個体識別のために、大きなズームレンズのカメラを三脚にセットした。
個体識別のできるわたしとメラニーがそれぞれスコープにつく。
傷やサドルパッチの模様を見分けるのが微妙に得意なわたしはズームつきのスコープをあてがわれた。

A30sのコールが聞こえてきたというわたしたちオルカラボからの情報は、すぐさま各ウオッチングボートたちに伝達された。
北のブラックフィッシュ・サウンドにぞくぞくとウオッチングボートたちが集まり、まず彼らが、まいごのおっさんMr.ロンリーが群れに戻っていないかどうか、確認してくれることになった。

しばらくの無線情報が交わされたのち、ヘレナが言った。
「目撃情報によると、小さな背びれのメスたちと、オスが1頭。想定されたことだからこれは仕方がないわね」
みんなの肩ががっくり落ちた。Mr.ロンリーを除いた、残りの家族だけが戻ってきたらしい。
A12sはまいごのおっさんをいったいどこへ連れて行ってしまったのだろう。

ヘレナは続けた。
「でもウオッチングボートたちは、この家族の中にいるオスがA38かA39かわからないらしいわ。ある人は確実にA38だと言っているし、また別の人はA39に見える写真を撮ったと言っているの。わたしたちは前回、群れにいるのはA38で、まいごになっているのはA39だって確認したはずなんだけど、どうも目撃情報がはっきりしないの。だから、さあみんな、しっかり確認してね!!」

ついこの間、オルカラボでMr.ロンリーはA39だと確認したばかりなのに、ウオッチングボートがまたおかしなことを言い出したとわたしは思った。
群れに残っているのはA38のはずだ。もうこれ以上、へんな情報に惑わされたくない。

A30sはブラックフィッシュ・サウンドを東南へと進み、ラボの方へ向かっていた。彼らが近づくにつれ、FIの水中マイクから聞こえるコールも大きくなってきた。

彼らが視界に入ってくるのを待っている時間がどれだけ長く感じただろう。
目撃情報通り、1頭のオスと、小さな背びれたちが続々とラボ前に現れた。
わたしはズームでオスの背びれを確認した。

「あれ?このオス…」
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そのオスは、どう見てもA39、弟の方に見えた。
こないだ確認した通り、まいごのおっさんMr.ロンリーが弟のA39なら、家族と一緒にいるこのオスは兄のA38のはずだ。

わたしたちは混乱した。ある角度では全く違って見えるのに、またある角度によっては非常に似ているこの2頭。連日飛び交う、めちゃくちゃな目撃情報。

初日は、まいごはA38であるとされた。だれもよく確認せず、疑問を抱かなかった。オルカラボの前を通って、あらためてまいごはA39であると確認された。初日にA38だと言った人は、個体識別が間違っていたことを認めた。

現在、家族と一緒にいる方のオスはA38だという人、A39だという人、ふたつにわかれた。そしてわたしには、家族と一緒にいるのはA39に見える。先日確認したまいごの方も、確実にA39に見えたのに…。


「きっと彼らは交代で迷子になっているんだ」


とうとう、疲れきったエヴァンがめちゃくちゃな事を言い出した。しかも、識別で頼りにしているメラニーまでもが「うん、そうかもね」と同意しだした。
すると「うーんうーん、A39にしか見えない」と悩んでいるポールを尻目に、ヘレナまでもが「交代で迷子になってるって考え、大好きだわ」と悪ノリだしたので、わたしも考えるのに疲れて、もうこのオスが誰でもよくなってきた。

オルカラボがA30sのオスを個体識別できないなんてとんでもない話だ。まわりの情報や状況にまどわされず、自分の目を信じればいいだけの話なのに。
でも、こんな状況では誰もが自分の目すら信じられなかった。
A38だろうがA39だろうが、A30sの家族にはオスが1頭いて、もう片方のオスは迷子になって優しい仲間たちに世話されてるんだ。
でも彼らがジョンストン海峡の周辺にいるかぎり、いつか必ずまた出会えるだろう。
もうそれでいいや…。


ふと海岸の流木を見れば、わたしたちを見守るカモメのうにちゃん。
咲が太っているのはピーナッツやラボ内に入って来たクモ(生き餌…)をあげているわたしのせいかもしれないけれど、うにが太っているのは自分で美味しいもの(ウニ)を好きなだけ食べまくっているからです!!

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誰もが目の前の状況を考えるのに疲れて、丸いうにに見とれていたその時。
「ちょっと待って」
ヘレナがスコープを覗きながら言った。
「オスがもう1頭、視界に入って来たかもしれない」
そのひとことの重要性に気がつき、全身に鳥肌がたつ。
みんないっせいに北へスコープをターンさせて、ヘレナの指す方向を見た。

先頭のオスから遠く遠く離れて、わたしたちの前に姿を見せたそのオスは…

「A38ーーーーーーーーーーーーー!!」
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ズームつきのスコープで確認していたわたしの叫びと同時に、
デッキに出ていた全員が喜びの叫びとガッツポーズ!!

ウオッチングボートたちはオスを識別できなかったのではなく、そこに、すでに2頭のオスがいたことに気付いていなかっただけだったのだ。
それぞれのウオッチングボートが前後、別々のオスを確認して「A38だ」「A39だ」と言っていたのだけど、今回はどちらも、そしてわたしたちも、正解だった。

まいごだったはずの弟、A39は家族をリードして、ずっと家族と一緒だったA38は、後方から家族と戻ってきた弟を見守っていた。兄はオルカラボの前にさしかかると、ロングダイブをして、家族と合流した。弟は群れ全体をリードする形になった。

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まいごのおっさん、A39は、もうMr.ロンリーではなくなった。
彼は家族と一緒に、大きな鳴き声をあげながら、A24sA5sの待つジョンストン海峡へと泳いでいった。

ディナー前にとうとう、子ポールとその友人のトーマスがオルカラボ上陸!!
彼らはヘレナのディナーを楽しみ、オルカラボに1泊していくことになった。

A30sは暗くなったころにもう一度オルカラボの前を通過して、家族全員で北へと向かった。
A30sが去ってから、わたし、子ポール、エヴァンの大親友3人は、録音しながら思い出話と近況報告に寝る間も惜しんでしゃべり続け、笑い続けた。
わたしたちに合わせるかのように、A4sとA5sも夜通し鳴き続けてくれた。
明け方になって初めて、わたしたちは寝袋に入る時間が遅れたことに非常に後悔した。
霧の多い寒い夜だった。
2008-09-10 : オルカ : コメント : 2 :
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8月5日

オルカたち(A24sとA5s)は夜通し鳴いて、わたしたちは交代でノンストップでレコーディング。
早朝6時半。ようやくオルカたちが東に行き、わたしはふらふらになりながら録音を止めた。そこにポールがやってきてこう言った。
「ユミは起きているか?」
「ゆみちゃんは夜通し録音してたから、今はまだ寝てるけど」

う…。いやな予感。

「そうか、じゃあ仕方ないから午後にしよう。起きたらこう伝えてくれ、今日ユミと
モモコを順番にCPに連れて行くと」

わーやっぱり!!( ̄□ ̄;)
この時期に、貴重な人材のふたりもがCPに奪われることになった!!

CPにはすでにメラニーとシェーンが派遣されていた。が、シェーンはハンソン島に帰ってきてすぐ、ここでの任務は終了、つぎの国へと旅出ってしまう。
メラニーは今年は論文を書く作業がメインなので、帰ってきてもみんなと同じようには働けないだろう。そして新人のベリーナは…ここに来る前に思い描いていたことと現実が違って混乱しているらしく、まだろくに仕事ができない。

わたしとエヴァンはラボの屋根裏に登り、まだ寝ている桃ちゃんとゆみちゃんを前にして「どうしよう、どうしよう」と必要以上に大きな声で怯えた。
そして結果、桃ちゃんとゆみちゃんを起こしてしまった。というか、2人にも一緒に「どうしよう、どうしよう」言ってほしかったから、わざとだったんだけど。
いやしかし、実は桃ちゃんとゆみちゃんはばっちり起きていた。ねぼけまなこでわたしとポールの会話を聴いていて、一気に目が覚めたらしい。

「ユミはおばけだから毎日森の中で会えるからいいけど(エヴァンのくせに失礼な!笑)モモコなしでいったいどうやって日々を過ごせばいいんだ」と途方に暮れるエヴァンのひざに、さみしくないように桃ちゃんがあたらしい友達の顔を書いてあげた。

友達というかエヴァン本人じゃん!!笑
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ゆみちゃんがいなかったら誰がわたしの世話をするんだと大げさに泣きべそをかくわたしを、いつものように慣れた手つきでシッシッと追い払い、ゆみちゃんは身支度を始めた。桃ちゃんもそんな光景を笑いながら身支度開始。
ふたりのCP送りは1週間。
「もう、この島にはわたしたちふたりしかアシスタントがいないと思うしかない。わたしがレコーディングメインで、エヴァンが外仕事メインね。何とか乗り切ろう!!」
わたしたちは親友のふたりが奪われても、前を向くしかなかった。

オルカたちは代わりばえのないメンバーが、代わりばえのない動き。
まいごのおっさんは…とうとう、北からもいなくなった。

ヤングリオ?いや、たまたま遊びに来たリオの親戚!!
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予定とは反して、CPでインターネットの復旧作業が長引き、桃ちゃんとゆみちゃんはカーでひとりずつではなく、2人同時にCPへ送られることになった。
結局ネットは直らなかった。
せまいカーに、ぎゅうぎゅうにふたりの荷物と食料を詰め込む。

「元気でね」
「手紙、(ポールに託して)送るからね」
(´;ω;`)

こうして、ふたりはCPへと島流しにされた。

が。
しかし、CPにたどりついたふたりは、そこで交代するシェーンとメラニーの他に、意外な人物に遭遇することになる。
CPに上陸し、自分たちの荷物を引き上げた直後。海岸ぞいにCPソーラーパネルの後ろからふたりに向かって歩いてきたその男は…



「こ、子ポールーーーーーーっ!?」



なんと「Mr.CP」子ポールが、アシスタントではない今年までCPに!笑

大学を終えた子ポールは、つぎからの4年間の課程で身動きがとれなくなるため、今年の夏を旅行にあてて、アラスカからメキシコまで旅をすることにしたらしい。
そしてもちろん、その旅の中には彼の心の故郷「ジョンストン海峡」が含まれていた。


2004年にカヤッカーとしてスタートした場所、カイカシュ川。
カヤックを漕いで、ジョンストン海峡のオルカたちとの時間を過ごした。
その夜、霧がひどくなり、遭難した子ポールはひとりオルカラボに流れ着いた。

CPから電話で聞いたこの話を、わたしに伝えながらヘレナは笑った。
「カイカシュ川からスタートした彼が、あれから4年、スタートした場所に戻ってきたのよ。とてもキュートじゃない?」
子ポールとその友達のトーマスは1週間くらいカイカシュ川を拠点としてジョンストン海峡でのカヤックを楽しみ、もちろんオルカラボにも遊びにくるという。

自分撮りしてよろこぶ子ポール
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CPから帰ってきたメラニーとシェーンはすっかり日に焼けて、そして上機嫌だった。
桃&ゆみのいないディナーは少し寂しかったけど、ポールがグラスにビールを注いでくれたので、メラニーと乾杯して、たっぷりCPのお土産話を聞いた。
今年はオオカミがCPビーチを歩いているのが目撃されたらしいが、これはムダに怖がらせるだけなので桃ちゃんとゆみちゃんには黙っておこうと思った。
見境なしに襲ってくるクーガは危険だが、オオカミは仮に人間と出逢ったとしても、静かに森の中へと姿を消すだけだ。

夜通しすごい霧だった。
オルカたちは水中マイクのエリアから離れることはなく、わたしたちは今日も交代で一晩中レコーディングを続けた。
2008-09-09 : オルカ : コメント : 2 :
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8月4日

カカカッ、カッカッ。
午前7時過ぎのエコロケーションで起こされた。東から戻ってきたA24sとA5s。

今日は、数日前からラボに遊びに来ていたシマさんが帰る日。
シマさんは京都出身のアーティストで、現在はカナダ在住、大学で美術を教えている。毎年夏の終わりごろにハンソン島に遊びにくる定番ビジター。
彼女が出発前にみんなにピンホールカメラのしくみを説明してくれることになり、ゲストのティム一家の息子たちも一緒にラボに集まった。

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ピンホールカメラは、自分でも作れるとてもシンプルなカメラ。
箱形のもの(マッチ箱でもOK)の中央に小さな穴をあけ、その穴をふさぐフタを作る。これだけでカメラ本体は完成。
カメラにシート状のフィルムをセットし、被写体の前にカメラを置く。
フィルムと、まわりの明るさによって変わるが、数秒~数十秒フタをあける。
すると、小さな穴から光が通ってフィルムに画像が記録される。
好きなだけシャッターをあけていられるので、荒い海でも長い間シャッターをあけていれば、霧のような海になる。楽しそう!!

ウォータータクシーが迎えに来て、シマさんは「またね!!」と笑顔で帰っていった。
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シマさんと入れ違いで、白い立派なセイルボートに赤いルナの帆を掲げた男、キースがやってきた。
ルナは個体番号L98。スプリンガーと同時期に迷子になったオスの子オルカ。お母さんは生きていたし、ルナの身元もはっきりしていた。しかし、家族のもとに戻す話し合いが人間同士の間で決着つかないまま、ルナは興味本位で近づいていったボートにはねられて亡くなってしまった。
オルカの家族においてオスはメスほど群れの存続に重要でないと考えられているとか、身体の大きな男の子だったから輸送にお金がかかるとか、「俺は死んだら鯨になって戻ってくる」との遺言を残して亡くなった酋長さんの生まれ変わりだと現地の先住民族が信じてルナの移動に反対したとか、いろいろ難しいことはあっただろう。
でも、誰もルナの死を願ったりしてはいなかった。
なのに、危険を察知していながら、何もしてあげられなかった。
彼が亡くなってしまった今はもう、わたしたちがルナにしてあげられることは「忘れずにいること」しかないのかもしれない。

ルナ。
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A24sとA5s、いわゆる「いつものオルカたち」は、特に変わった様子もなくジョンストン海峡を行ったり来たり。
食べもののサーモンが少なく、他のオルカたちも寄り付かない今年のジョンストン海峡なのに、どうして彼らだけはコア・エリアから動かないんだろう…。

あたりも暗くなった午後9時前、北のFIの水中マイクから、気になるコールが聞こえてきた。
まいごのおっさん、Mr.ロンリーA39だった。

キースのボートのおかげでルナのことを思い出していたわたしたちは、少し動揺した。ルナとは違い、近くに仲間がいる、そして知り尽くしているジョンストン海峡。
とはいえ、不注意で家族とはぐれてしまったMr.ロンリーの精神状態がまともでないのは、鳴き声をきいていれば十分わかる。

鳴き声は次第に、高く、強く、短くなった。彼はしきりに家族の方言であるN47を出した。そしてわたしたちが「アンハッピーコール」と呼んでいる、低い低いおかしなコールを繰り返し出した。

ひとりで北の海にいると思われる彼の鳴き声は、日付が変わる前に聞こえなくなった。
そのかわりにA24sとA5sがひと晩中ジョンストン海峡をにぎやかにして、疲れきったわたしたちを眠らせてくれることはなかった。
2008-09-07 : オルカ : コメント : 0 :
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8月3日

昨日の午後から夜中までまいごのおっさん「Mr.ロンリー」の保護をしていたA24sとA5sは、日付がかわってしばらくすると、東へと進んでいった。

Mr.ロンリーは真夜中のジョンストン海峡にひとり残された。
午前2時。ブラックニー・パスの入り口で鳴いてみる。

誰かが鳴き返した。


北から戻ってきたA12sは、Mr.ロンリーを放っておかなかった。
オルカラボの前を通過してジョンストン海峡に入った。
ジョンストン海峡で合流したA12sとMr.ロンリーは、今日も1日一緒にA30sの帰りを待つことになった。


Mr.ロンリーは、A12sと共に朝を迎えた。
午前8時。
西へ向かうA12sにはついていかずに、Mr.ロンリーはたったひとりで、オルカラボの前を通過して北へと向かった。
そして「リスニング・スポット」のブラックフィッシュ・サウンドへ…。


この事件が始まって以来、はじめて目にするMr.ロンリー。
わたしたちは時刻ログをとりつつ、向こう岸ぞいに北へと進んでいく彼を見送った。
このとき、ひとつの疑問がみんなの心の中に浮上してきていたが、おそろしくて誰もそれを口に出すことはできなかった。

Mr.ロンリー
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A12sは北でひとりぼっちになったまいごのおっさんを放っておいたりはしなかった!!
A12sはウェイントン・パスを通過して北へと向かい、北で再びMr.ロンリーと再会。
そして戻る事を促すかのようにオルカラボの前を通過してジョンストン海峡へと戻った。


Mr.ロンリーはやはりひとりは嫌だったらしく、慌ててジョンストン海峡に戻るA12sを追った。
急いでいた彼は近道…オルカラボ寄りを通過。
わたしたちオルカラボスタッフはここではじめて、完全に個体識別のできる状態で、彼の姿を拝めることになった。


「…。」
「…えっと」
朝から抱いていた疑惑が、ようやく言葉に出せるほど確信にせまった。
わたしはしきりに首をかしげているポールと顔を見合わせて、つぶやいた。
「これ、ぜんぜんA38じゃないよね…」


兄:A38と弟:A39、角度によってはとても似ているA30sの2兄弟。
最初にこの「まいごのおっさん」を兄の方、A38だと報告してきた人は、個体識別においてはかなり信用できる人であったため、誰もがそれを信じて、自分で確認しようとしなかったらしい。
でも、よくよくいつもの行動を考えれば、A38は常にお母さんや家族と一緒、そして弟のA39は普段からひとりで行動することが多かった。
Mr.ロンリーは、はじめからA39だったのだ。


まいごのおっさんは5歳若返った。
それでも、おっさんであることには変わりないんだけど…。


今日はゲスト一家のお父さん、ティムの誕生日!!
バンドをやっている3人の息子が、それぞれギター、デジュリドゥ、ハーモニカを弾いて、この空間に音楽をもたらしてくれた。

小麦職人・ゆみちゃんの力作!!
上のクリームは、クリームチーズ、黒砂糖、メープルシロップでつくったとか。
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いちばん下の息子であるジョーイは、12歳だというのに難なくレッド・ツェッペリンを弾いていた。この一家は楽器がうまかった。穴もあけずに、ケルプホーンでメロディを奏でる人たちなんてはじめて見た。
自然の音だけに包まれているのもいいけど、やっぱり音楽は特別だった。

「Mr.ロンリー」A39は、暗くなってからオルカラボの前を通過して、また北へと向かった。A12sもウェイントン・パスを通過して北へと向かった。
もう待つことはできなかったらしい。彼らは今度はジョンストン海峡に戻らずに、一緒に北へと進んでいった。
2008-09-07 : オルカ : コメント : 0 :
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プロフィール

Tomoko(Orcalab Japan)

Author:Tomoko(Orcalab Japan)
カナダ・BC州の海洋生物研究所「オルカラボ」で、野生オルカ(シャチ)の鳴き声の解析スタッフをしています。
夏の間は研究のためオルカラボのあるハンソン島に滞在。日本ではよくライブハウスにいます
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