夏になると、野生のオルカが鮭を追ってたくさん集まってくる、カナダ、BC州のジョンストン海峡。その中でも、オルカが特に頻繁に通過するハンソン島から、毎日の生活とオルカの様子を、日本の皆さんにお届けします!

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FIRE CRACKER

(※カナダ・ハンソン島からの日記がまだアップしきれていませんが、オルカライブオーディエンスの皆様もどうか、このひと記事だけわたくしのわがままにおつきあい下さい)


[FIRE CRACKER] 2012.9.26
PIZZA OF DEATH RECORDS
3rd.jpg


収録曲

Intro 

Cast Off Your Tinsel Lie

The Brilliant Future

Story

Trip
Burn Down

I'll Stay By Your Side

So We Can Claim

Answer

Do It More Fool

Get Back

Strings

Beginning Sign

For All Time 


特設サイト→ http://www.pizzaofdeath.com/fib/fire-cracker/

ネットでも買えます
ディスクユニオン→http://diskunion.net/portal/ct/detail/XAT-1245574201
Amazon→http://www.amazon.co.jp/FIRE-CRACKER-F-I-B/dp/B008ELTF9O


前作から実に3年半、F.I.Bのセカンドフルアルバム「FIRE CRACKER」がPIZZAからリリースされました。
渾身の14曲。


最初に「年内にアルバム出します」ってライブMCで聞いたのは確か2年ほど前だったでしょうか。
当初は狂喜乱舞したのですが、予定はのびにのび、昨年末ころには「もうすぐアルバム出す」とMCで言われるたびにわたしたちファン共は「あ〜はいはい」とオオカミ少年を見るような顔つきでステージ上の中途さんを眺めたものでした…。


わたしらただのファンには曲をかたちにする苦労なんて知る由もなかったのですが、上記の特設サイトのインタビューで発売予定がどんどん伸びた理由がはっきり語られていますね。
「何も考えずにライブのたびにアルバム急かしてしまってごめんなさい…」と今さらながら反省。


でもわたしたちにとっても、これだけ待ってようやく手に入れたフルアルバムなんです。
しかもF.I.Bはわたしらをただ待たせていただけではなく、3年半もの間既存の曲で決して飽きることのないすばらしいライブを見せ続けてくれたんです。
同じ曲ばかり聞き続けてたって結局わたしらの心はF.I.Bに釘付けだったんです。


そこでようやくのニューアルバム、ワクワクしないわけないじゃないですか!!
(タワレコでフラゲしたときちょっと泣きました…)


FIRE CRACKER。
F.I.Bファンなら誰もが「おおっ」と思うそのタイトル。
彼らが続けてきた自主企画の名前であり、またそれはメンバーの皆さんが憧れてやまないバンドStrung outの名曲のタイトルでもあります。

ぜんぶで14曲収録されていますが、激しく短い曲、ゆったりめのテンポの曲、もちろん王道F.I.B節もあり、さまざまな要素を含んでいてすごくカラフルな印象です。
F.I.Bの曲って自然と身体が動いてしまうようなすごく受け入れやすいメロディで、だからこそ曲にのってわたしらがライブで思いっきり暴れられたりするんだけど、じっくり聞くと実は超〜複雑な構成で、並大抵の人じゃコピーもできないと言われてるんですよね。

例えていうならば、わたしの脳内では遠くからパッと見たらカッコイイ絵が1枚。
よくよく近づいてみると、それの絵はいろんな外国の切手を大量に貼って作られていた!!
みたいな印象です(余計伝わりにくくなったかな…)。


アルバムはすでに最近のライブでもおなじみになっている、Introという歌なしの曲から始まります。
ファンの認識でいうと「中途さん登場曲」。ああ、そわそわしますね!!

そこからのCast Off Tinsel Lie
こちらもここ1年ほどライブ定番曲になっているでしょうか、JJさんが弾くイントロのギターでもうすでにわたしらアクセル全開です!!(落ち着け)

と、この2曲はもう聴かされている曲の待ちに待った音源化なのでこの興奮も仕方ないですね。
ここから初めて耳にする曲がどんどん現れます。

The Brilliant Future、これがこのアルバムでわたしが最初に耳にした完全なる新曲です。
Brilliantってなんかまたイギリス的な…と思って歌詞を読んでみたのですがこれがまたストレートに捉えられない歌詞なんですね。
イギリス人がいうBrilliantはただの賞賛の「すばらしい」ですが、そういやアメリカ人が使うとなんかひねくれた表現に聞こえるような気もします(意味自体は、どなたが翻訳を手伝ったのかにもよるでしょうが…)。
曲展開もストレートとはいかないです。
インタビューでも「明確にどこがサビとかない」と健太さんがおっしゃっています。
わたくし個人的には間奏のギターがどツボであり、不思議な展開も手伝って即やみつきに!!


そこから流れはいったん、再びライブでおなじみの曲へと戻ってきます。
ライブではこの曲が始まると同時にフロアのみんなの感激の叫びすら聞こえるくらい、すでにファンに深く愛されている壮大な曲、Storyです。

F.I.Bって、なんか壮大なんです。
都会の地下のせまっくるしいライブハウスで「同じ目線でやりたい」ってステージからフロアに降りてきてモッシュダイブの中でぐちゃぐちゃな光景も似合うのに、例えば広がる大自然を背景にして、青い空の下で演奏したとしても、すんごくサマになるのです。
これはきっと、ほとんどのメンバーの皆さまが和歌山の田舎の海のそばで生まれ育ったことも影響してるかもしれません。きっと小さいころから海と大自然を背景にして、そのなかで仲間たちと好きな音楽を聴き、育っていらしたんでしょう。
Storyは歌詞を見るとライブハウスの歌ですが、わたしはこの曲の壮大さにどことなく彼らの歴史…自然の中に生まれ育ち、音楽に出会い都会へ出てきて、まあいろいろ紆余曲折あって、そして現在、歓声でいっぱいの満員のライブハウス、ステージ上のF.I.B…なんていうストーリーすら(勝手に)感じてしまいます。笑


そこからのまたはじめて耳にする新曲Tripは少しゆっくりめの曲で、中途さんの声が引き立つメロディ。
ご存知のとおり中途さんは非常にかっこいい声の持ち主です。声イケメンです。
わたしは声を張ったときの[ ∂:r ]の発音などがのびのび聞こえて特によいと感じるのですが(彼の声は音に対する単語数が少ない曲の方が魅力的に聞こえるように個人的には思います)、こうやって柔らかく歌い上げてくれるのも実に心地良いですね。
歌詞はバンド生活やツアーのことを歌っているのだと思いますが、「歌詞を聴いてポジティブになる人もいれば、感慨深くなる人もいれば、それぞれ」とインタビューでもおっしゃっている通りどことなく切なさも感じさせます。


Burn Downはライブでも何度か披露された曲ですが、歌詞を知らなかったのでこのイキオイはいったいなんなのかとずっと思ってたんです。
今回読んでようやくわかりました。社会、政治家に対する怒りの曲なんですね。
ファーストミニアルバムのころから歌詞を読んでいる方ならご存知と思いますが、F.I.Bはこういったことを歌った曲がけっこう多いです。
平和を願い、戦争反対を訴え、理不尽な政治に黙ってはいられない、生粋のパンクバンドだと思います。


冒頭切ないメロディから始まるI'll Stay By Your Sideは、F.I.Bとしてはちょっとめずらしい曲なので、個人的にはいちばんライブでどんな感じになるのか想像できない曲です。
自分ならライブではここでちょっと聴かせて(女子ウルウル)次の曲は(男子ウズウズ)うってかわって大爆発ぶちかますセトリにするなあと思ったら、案の定次の曲は…。


そう次の曲はMEANINGの隼人さんがゲストボーカルで参加しているSo We Can Claim!!
ぐおあああああああああああ〜って魔王の雄叫びみたいなんから曲が始まり、キタコレ。です笑
でも歌詞をよむと真っ当な反戦ソングなわけです。魔王というよりは閻魔様ですかね。隼人さんの凄みのある声と中途さんのどっちかっていうとカワイイ声のギャップがたまらない曲でもあります。
でもまあしかし、個人的にいちばん最初に思ったのは

「すみっこ寄らな」

でした…。
絶対危ないモッシュになるからね。
モッシュの中で戦うのもいいけど、最近それでケガばかりしてまわりの人にご迷惑をかけているので、モッシュに入る能力のないやつは素直にすみっこに寄ってこの曲の凄まじい光景を見守りたいと思います。笑
要するにいちばん、ライブでの光景が想像しやすかった曲です!


続くAnswerは聴いてびっくり。
「こんな引き出しあったのか!!」的なびっくりです。
いちど聴いたら二度と忘れられないようなギター、ゆっくり確実なリズム、MEANING隼人さんの言葉を借りるなら「水戸黄門のような」渋すぎです…!!
でもこの曲はスルメ。よく聴けば聴くほどとりこになってゆくし、聴けば聴くほどしっかりF.I.Bの曲なんですよね。不思議です。
広い世代にうけそうなので「この曲を窓口にしてうちの親にもF.I.Bを聴かせ、じわじわ洗脳してゆけば遠征ばっかりしている小言も言われなくなるのではないか?」なんていうアイデアも浮かんだり浮かばなかったり。


Do It More Foolは聴いての通りStrung outへのオマージュ曲。
Storyに続きアルバムのもういっこの要になってる曲と思うのです(たぶん)。
インタビューで健太さんは「僕らが聴いてきたメロコアって、特にどうサビがあるわけでもく、サーッと流れていく感じだったし、そういう曲を作りたかった」とおっしゃっておられますが、そのサーッと流れていくサビはF.I.Bバージョンではめっちゃくちゃキラキラです。笑

曲の向こうに何が見えるかって、満員のフロアのみんなの笑顔です。すんごいキラキラ!!
野外で見たいね!!ベイサイドとかね♪
なんでこの曲がアルバムのもういっこの要になってると思うか(あくまでも個人の思いですけど)は、全部の曲の感想書き終わってからまた書きます。


次に出てくるGet Backもライブで数回お披露目された曲。
この曲は入りから「ああ、F.I.Bだ」ってファンにとっては安心できるような構成、個人的には全部のなかでもいちばん英詞が好きな曲です(この曲においては英詞のほうがちょっと意味強く感じます)。
仲間のバンドマンさんたちのコーラスが入ってますが、きっとライブでは飛び入りでコーラスマイク奪いにきてくれるんじゃないかって期待しちゃったり…


Stringsはインタビューで「FIGUREの、とある曲の使わなかったイントロを使った」とおっしゃっていて「どの曲かは内緒」となっているので書きづらいのですが、まあF.I.Bファンならほぼ全員わかりますね。
わからないよ〜という方はFIGUREの11曲めを1分44秒くらいから聴いてみたらよいのではないでしょうか。

で、この曲のイントロを、ライブではFIGUREの曲のほうに繋げたりして、やっていくうちに「今日はこのイントロのあとどっちの曲がくるんだろう?」ってしたいようですが、F.I.Bの皆さまって、ほんっっとこういうの、お好きですよね…笑

FIGUREツアーのころからですが、音源化されていないちょっとしたインスト曲(メンバーのみなさんの間では「つなぎ」と呼ばれているようです)をmoonlightの前にライブでやっていて、数ヶ月後
「これはmoonlightのライブ用のイントロなんだ」
とみんなが思い始めた矢先にとつぜんAre youとかKIZUNAなど別の曲に繋げて、お客さんの

(゜Д゜)ぽかーん

という反応を楽しむ(たぶん)ということをよくやっていらっしゃったわけです。
あれ、なんかもういろいろネタバレですね…。
でもネタバレしてようがしてまいがライブは文句なしに楽しいので、ぜひ足を運んでください。


後半になるにつれてイキオイを増すこのアルバムですが残りの2曲の名曲っぷりといったら。
Beginning Signはまずギターがゆったり歌い上げて、そこから鋭いドラムが入ってきて激しいテンポに入るっていう心臓きゅーってなっちゃいそうな展開の美しい曲です。
F.I.Bの曲ってずっと聴いてたはずなのに、何周もしてからはじめて
「あれっ、こんなところにこんな音が!」
って気づかされることがわたしは多いのですが(わたしがトロいのかな?)、この曲はまだまだそんなところが多いんじゃなかろうか。きれいなメロディなのにスルメというすごい手応えの曲です。


そして最後を飾るのはFor All Time。
たぶん一度ライブでやってますね!(新代田だっけか?)

このBeginning SignとFor All Time、この最後の2曲はとくにF.I.Bのギターメロ好きにはたまらないです。
真っすぐなメロコアを、という気持ちで書かれたようですが、わたしには爽やか方面の王道F.I.B展開に聞こえます。要するに、わたしの頭のなかでF.I.Bの王道とはメロコアなんでしょうね。


すごく長くなりました。
興味のあるかたはもう少々おつきあい下さい。


これほどまでに様々なカラーを含んだ曲たちがFIRE CRACKERというひとつの名の下に集まっています。
で、冒頭でもちょこっと書いた通り、わたしらF.I.BファンのなかではFIRE CRACKERとはアルバムタイトルのみにとどまらないんです。

このアルバムタイトルが発表されるまで、わたしらの中でFIRE CRACKERといったらF.I.B企画でした。
F.I.Bが推すバンドなのだから、とジャンルにとらわれずいろんなバンドを楽しんで見たものです。
そこではFIRE CRACKERという名のもとに、F.I.Bがわたしらに紹介したい、聴いてほしい音楽が集まっていました。

もともとその企画名は、彼らの憧れてやまないStrung Outの曲名からいただいたもの。
わたしはこう思うのです、その曲は当時のF.I.Bにとってメロコアの象徴だったんじゃないかなーって。



今回、そのStrung OutのFIRECRACKERへのオマージュ曲も含まれているこのアルバム。
健太さんがインタビューでこう答えています、
「もう一枚思いっきりメロコアやっとかんと、俺は後で後悔するんやろうなって。だから、途中からは、極端に綺麗なことをしたりするより、図太いメロコア……メロディックハードコアをやろうと。」

もちろんメロコアと言っても人それぞれのイメージがあると思います。
Strung Outに強い憧れを抱いていたF.I.Bにとってのメロコアの象徴はFIRECRACKERで、今回F.I.Bは3年半かけて自分たちなりのメロコアを表現したんだけど、集まったそれぞれの曲にはいろんな要素が含まれていて、ひとつの枠には収まりきらない。

だからこの曲たちはたぶん「FIRE CRACKER」というカテゴリだとわたしは思うのです。
わたしたちが愛してたF.I.B企画とおんなじです。
この名のもとに集まった曲たちなんです、素晴らしくないわけがないじゃないか!!




でも、ほんとはまだまだです…。
たいそうなこと書いたけれど、わたしはまだこのアルバムのこと、ほんのちょこっとしかわかっていません。
(なのに勝手に解釈とか。いろいろ書いたけどまるで的外れだったらほんと申し訳ありません…)


前作「FIGURE」がリリースされた当初、わたしにとってそれはアルバムタイトルとして100パーセント納得のいくものではありませんでした。
今のF.I.BのかたちということでFIGUREとしたのだろうけれど、FIGUREという単語はわたしにとっては中身が空洞のプラスチックのようなイメージがあったからです。

でもその第一印象は、レコ初ツアーが始まって各地のライブを見ていく中でどんどん変わっていきました。
中途さんは各地で少しずつこんなMCをしました。


「今のF.I.Bの姿かたちと言う意味でFIGURE」
「わざと、中身の意味からはかけ離れている、外見としての姿かたちである、この単語を選びました」
「まずFIGUREというプラスチック(の殻)があって、興味のある人は歌詞を読んで、ライブ見て、俺らの中身まで入って来てくれれば」


にぶいわたしにもツアーファイナルまでにはわかりました。


ツアーTシャツには
FILL IN THE "FIGURE" BLANKS
と書かれていたんです。


まずFIGUREというプラスチックのCDがある。
そこから歌詞を読み、何を叫んでいるかを知り、一歩踏み込んでライブに足を運び、

FIGUREの中身をFILL IN THE BLANKSしろ。





わたしはまだFIRE CRACKERというアルバムのことは、ほんとにほんのちょこっとしか知りません。

だから、レコ初ツアーが心から楽しみです。
きっとライブに足を運ぶごとに、新たな印象を得られるんだろうなー!!
全国各地で少しずつ、新たなプラスチックの殻をFILL IN THE BLANKSしていきたいと思います。


そしてツアーファイナルが終わる頃には、今までよりもっともっとたくさんの人たちがこの音楽を愛する世界になっていますように。




最後にもうひとつだけ。
わたしF.I.Bに出会うまで、バンドやアーティストのライブって人をかきわけて見やすい場所へ移動し、必死にステージを見るものだと思っていたんです。


でもF.I.Bのライブってちょこっと違うんです。
わたしらは確かにステージ見てるし、ステージ上からの音でモッシュダイブして楽しんでるんだけど…


なんかF.I.Bのライブって、メンバーもお客さんも「同じ方向を」向いて、同じものを見ているような気がするんです。
こればっかりは、ライブに来ている人じゃないと、実感できないと思うんだけど。
だから、よくみんなに笑われるんですが、わたしは世界中の人がF.I.Bの音楽を愛する世の中になれば本当に戦争はなくなると本気で信じています。

たくさんの人がものを奪いあうと、争いは決して終わることがありません。
でもみんなが同じ方向を向いていれば、ともに歩んでいけます。


FIRE CRACKER、素晴らしいアルバムです。
ぜひみなさんも手にとってみてください。


F.I.Bの音楽についていったらその先のあのまぶしい何かが見えるんじゃないかと信じて。


F.I.B "STORY" - YouTube

2012.9.28 weeawu



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2012-09-28 : ライブレポ : コメント : 0 :
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9月15日

日本はAIR JAMの日ですね。
行かないことを決断してカナダに渡ったけれど、この日ばかりはずっと脳裏にあの光景を思い描いていました。
わたしにもいつか、いつかハイスタ見られる日が来るかなあ。

12091501.jpg



午前2時前にオルカたちは東へと消えてゆき、午前7時に戻ってきました。
きっちり睡眠時間確保できました。
ありがとうございます。


午前8時過ぎ、みなさまはオルカラボの前を通過して北へ。
11時前までコールも途切れなかったこともあり、わたしは午前中はラボに缶づめくらいました。
でもその間Pちゃんとカースティはジェネレーター小屋の整頓という力仕事をしてくれていたので何の文句も言えませんでした。
人数が減るとひとりあたりの仕事の負担も多くなってくるけれど、そのぶんチームワークも強くなってきます。


ところで!!
以前の日記で
今年からオルカライブのカメラも復活!!
みたいなことを盛大に書いたはいいのですが、まだオルカライブサイトのアップデートのほうが追いついていなくて、映像のリンクがホームページに見当たらない状態だったんですね(英語サイトのほうにはちょくちょくコメントに表示されるのですが、日本語ではどこにも書いてないですね。オルカラボでは、必要最低限のネットしか使えないため確認を怠っていました…申し訳ないです)


そんなわけでオルカライブのカメラのリンクはこちらです。
オルカライブサイトにリンクができるまで、こちらをブックマークしてごらんください。
海上カメラ→http://orcalab.click2stream.com/
水中カメラ→http://orcalabunderwater.click2stream.com/


ただし、現地が夜になって画面が真っ暗になると節電のためカメラは消されます。朝明るくなると再び配信されます。
今のところめやすはカメラオン→日本時間午後11時半、カメラオフ→日本時間午後1時くらいと思いますが、今後冬が近づくにつれ現地はどんどん夜が長くなっていき、時間帯も少しずつずれてくると思います。みんなで夜行性になりましょう☆笑


12091502.jpg


咲ちゃんの今年の子供たちはお行儀が悪かったです。
ヘレナのガーデンのくだものをたくさん食べました。
くだものは保存がきかないので咲は興味がないみたいだけど(クモやナッツなど高タンパクなものが好きみたいです)クモみたいに逃げないので子供たちにとっては食べやすかったのだと思います。
冬を越せる子はどれくらいいるかな〜



「寒いからサウナファイヤを炊きなさい。そんな四角いものを背中に貼らなくても、熱いシャワーを浴びたらきっとスッキリするわよ」
ヘレナに背中の貼るホッカイロを笑われながらわたしはかまどに火を入れました。
紙ゴミを重ね、その上に乾いた杉を並べ、空気がとおる道を確保したうえでまたその上に太い流木を並べてマッチで火をつけました。
電気もガスもないけどわたしらはこうやって川から引いたお水を熱し、熱いシャワーを浴びられる。
自然があれば本当は、生きるのなんてそんなに難しくないんです。


ウェイントン・パスからジョンストン海峡に戻っていたオルカたちは、ラビングビーチまで進んで18時ころに西へターンした。
そして21時ころオルカラボの前を通過して北へと向かっていきました。
22時にはコールも途絶えた。
もしかしてオルカたちは遠い遠い北へ行ってしまうのかな。
そんなちょっとした不安や、今日はぐっすり眠れるであろうという期待が入り交じった複雑な気持ちでわたしたちは早めに寝袋に入ったのでした。

2012-09-23 : オルカ : コメント : 0 :
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9月14日

午前6時半。
CPから「オルカたちがブラックニー・パスに向かっている」
という連絡を受けたポールは、まったくコールが聞こえないため


「トランジェントだ」


と思い、みんなを起こさないようにそっとスコープを外に運び出した。
しかしスコープ置き場のすぐ横、グリーンハウスで寝ていたPちゃんは起きてしまい、起きだしたその音でわたしも目を覚ましてデッキへ。みんなが起きたのに気づいたギギとカースティもデッキへ。


「あはは、結局みんな起きちゃったか。それで、どのトランジェントだろう?」
ポールは笑いながらスコープに目を当てた。
霧で彼らの姿は見えにくくて、真っ白なブラックニー・パスに彼らの呼吸音が響くばかりだったけど、何とかピントを合わせたわたしはこう言いました。

「少なくてもA30s、そしてたぶんI15s、A66っぽいのが見えたからA8sもかな…」
「ええっ!?笑」


午前7時過ぎ、全てのオルカたち(もちろんトランジェントではなく、レジデントのいつもの皆様です)は霧の北へと消えてゆきました。




かもめのうにちゃんがウニを食しているところを見て「これは食べ物だ」と思ったらしい若いカモメくん。
しかしまだ若くてあたまが悪いので、自分が拾ったものが、うにちゃんが食べ終えたあとの中身空っぽの殻であることがわかっておりません。
12091401.jpg


「うにのお姉さんはおいしそうに食べていたが、はたしてこのトゲトゲをどうやって食べればいいのだろう?」
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「まったくわからないので、とりあえず丸のみしてみよう。たべものだし」
12091403.jpg


「…」
12091404.jpg


あーもう。

その後も水面に落としたり拾ったり、他の若いカモメからこの殻を必死に守ったり(ただのカラなのに…)がんばっておりましたが、あの…のどは痛くないんですか?



午後1時すぎ。
ホエールウオッチングボートのナイアッド・エクスプローラがブラックフィッシュ・サウンドへギギを迎えにきました。ポールとヘレナがカー号で北まで彼女を送っていきました。
さようならギギ様。
でもきっと彼女とは、ハンソン島に来ている限り必ずまた会えます。

そして今年のわたしたちの滞在もあと少しだ。



ちょっと遅い昼食を終えて後片付けをしていると、カー号が帰ってくる音が聞こえました。



ポール「オールカーーーーーー!!」

えっ( ̄Д ̄;)



カーの窓からオルカがいると叫ぶポール。
わたしらはあわててデッキに走りスコープを構える。
カーを岸につけ、急いで上陸して、ラボのデッキに走ってくるポールとヘレナ。

しかし、待っても待ってもオルカたちは見えない。
他のボートからの目撃情報もない。
朝に北へと消えた群れはいまごろマルコム島の裏だ。
もちろんコールもないし…。
見たのはポールと、ヘレナだけ。


ポール「本当だよ、オスが1頭メスが1頭。ぎりぎりラボの視界には入らなかったのかもしれないけれど、確かにこっちへ向かっていたんだ」
ヘレナ「少なくても2頭はいたわ。本当に見たのよ!」


なぜか必死に説明するポールとヘレナ。
あまりの必死さに、2人が見たのは本当にオルカだったのかとなぜか疑いの目を向けてしまうわたしたち…


「トドやザトウクジラの胸びれが、背びれに見えたわけじゃないよね?」


(ザトウクジラの胸びれ)
12091405.jpg



ポール「いやいや、本当にオルカだったんだ」
ヘレナ「サドルパッチも見たわ!」


なぜアシスタントのわたしたちが、「ポールとヘレナは本当にオルカを見たのか」なんてことを疑っているんだろ?笑

なぞの2頭(?)はラボ前に来る直前で方向を変えたのかもしれないし、まだ水中にもぐっているのかもしれない。念のためにわたしはレコーディングを続け、Pちゃんはもうしばらくデッキで見張りを続けることにしました。


待っても待ってもオルカは来ない。
コールも目撃情報もない。

しばらくすると、ブラックニー・パスにタグボートが入ってきました。
ボートが引っ張っているのはなんと、家たち。
どうやらこの季節はサマーフィッシングが終わる時期のようで、夏の間にレジャーフィッシングボートたちの拠点となっていたフローティングハウスを引っ張って持って帰るらしいのです。
お金ざっくざくのフィッシングビジネスの人たちのやつです。


んで、海上をボートに引っ張られて進む「家」をラボの中からぼんやり眺めていると、デッキに出ていたPちゃんがおもむろにマーカーを取り出し、ホワイトボードに何やら書き始めました。


〈3番めのタグの上、パンツ1丁のおっさん〉


( ̄Д ̄;)


なんだそれは…と外に出てみる。
3番めのタグは屋上に登れるタイプの四角いハウスで、その屋上に肌色のちっさい点がひとつ。
Pちゃんがあわせてくれたスコープをのぞくと、確かにそこにはベージュのビキニ1枚、日焼けで真っ赤っかの身体にサングラスをかけ、自信満々に腕組みをしているひとりの筋肉むきむきのおっさんの姿が!!


あのね何がって、わたしら寒くてダウン下に5枚くらい重ね着してるんですよ。
なのに海の上のあのおっさん(おっさんとおじいさんの境目)はほんのちょっとの布しか身につけてないんです。
どうも寒さを感じる神経がわたしらとはずいぶん異なっているようです…。


そのうち向こうも、何もないと思っていた無人島に建物があることに気づいたようで、誇り高く胸を張ったまま双眼鏡らしきものでこちらを眺め始めました。
「ギャー!!」
見返されたわたしらも、えたいの知れない恐怖に大パニック。
はっはやく、寒さを感じてハウス内に入ってください…。


タグボートがジョンストン海峡に消えてしまうと、ようやくPちゃんとわたくしは冷や汗をふきました。
ああ、怖かった…。

そこにポールがやってきました。



「あの、CPの前にトランジェントが来たらしいんだ。どうもブラックニー・パスから出てきたようだと言っている」




ええーーーーーーーーーー(°д°lll)




「あ、あの、わたしらデッキでずっと海を見てたけど見つけられなくて…」
「いいんだいいんだトランジェントだしずっと潜ってたかもしれないし、でも僕らは本当にオルカ見たんだって言ったろう?これで信じてくれる?笑」


ポールは本当にオルカがいたことでとても上機嫌でしたが(40年オルカの研究してる博士なのだからもうちょっと自信もってください…)、わたしらはまさかパンツ一丁のおっさんにスコープを向けていてあたりを見渡すのを忘れ、オルカを見逃してしまったとはとても言えませんでした…。

トランジェントのT123sはジョンストン海峡に入ると東へと進んでいきました。



午後8時ころ、ようやくレジデントのオルカたちも戻ってきた。
A30s、A8s、I15sは暗いオルカラボの前を通過するとジョンストン海峡に入り、東へと進んでいきました。

2012-09-23 : オルカ : コメント : 0 :
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9月13日

午前零時。
FIの水中マイクからかすかに、すっごくへんなコールが聞こえてきた。
すっごくへんなコールは午前2時前まで続き、そのあと午前4時半にI15sが鳴き始めたのでわたしの睡眠時間はなくなりました。
でもいったいあのコールは何だったんだろう。
新種のトランジェントかな。


まあ何にしてもI15sの中から聞こえるRコールに毎日頭を抱えるわたしたち。
午前7時過ぎ、もっとやっかいなことが起こった。
なんとI15sの中からうつくしいN4(Aポッドのコール)が聞こえてきたのです!!


実はそのときほとんどのA30sやA8sは東にいたのが確認されているんですが、ヘレナと一緒にコールを聞き直してスペクトログラムを分析した結果、

「これは本物である」

ということで結論づけました。
たぶんまたA30sの男子のどっちかが家族とちょっと離れて、I15sのお姉さんにべったりしているんだろう。


その予測を裏付けしてくれるかのように、お昼12時まわってA30sやA8sが水中マイクのエリアに戻ってきました。そんなに遠くには行ってなかったんだね。


今日はみんな大好きギギ様の最終日でした。
そのためか、朝から慣れ親しんだ動物たちが次々とラボのまえにやってきました。

咲。
田中りす。
カモメのうにちゃん。
しのり鴨。
あざらし。
トド。
イルカ。
たくさんのザトウクジラ。
そしてオルカたち。

12091301.jpg


オルカたち、こんなにラボのデッキの近くにきたのは今シーズン初めてだ。
ギギは持ってるね。すごいよ!笑

通り過ぎるオルカたちの向こうでザトウクジラの尾びれが見えたりさあ。
12091302.jpg


ギギはめがねを外して涙をぬぐっていました。



「帰る前にみんなに南極旅行の写真を見せたい」と、ギギはラボにPCを持ってきました。

そこには青い流氷、たくさんのあざらし、いろんな種類のペンギン(ふだん人間なんて見たことないから、まるで人を恐れないんだね!)、のいきいきとした姿が写っていて、野生のペンギンのあまりのかわいさにわたしはブーッと鼻血を出して倒れるかと思いました。

19日もこうやっていろんな場所にコロニーを作っている鳥たちの姿を見て回ってきたんだって!
ギギと夫のクリスは職業が鳥の専門家なので、わたしは一連の写真を見せられて、てっきりこの旅行が何かのリサーチキャンプだと思っていたのですが、実は、



「クリスがクイズ番組で優勝して南極旅行を手に入れた」



らしい!!( ̄Д ̄;)
しかもクリス、クイズ番組に出るためにちゃんと練習したんだって!
相っっ当、南極に行きたかったのだろう。
ぜったい自腹じゃいけないからね…

わたしも野生のペンギンのコロニー見たいのですが、誰か…笑
2012-09-20 : オルカ : コメント : 0 :
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9月12日

午前6時。
I15sのコールがCRPTの水中マイクから元気よく聞こえてきた。
おはようございます。


オルカラボに遊びにきていた写真家・ピーター・トーマスさんが島を発つ時間がとても早かったので、お見送りしたかったわたしたちにとっては完璧な目覚まし時計でした。
ありがとうI15s。


ここは緯度が高いから、夏は朝早くから明るくて夜になってもなかなか暗くならないけど、夏が終わると暗くなるのもすごく早いし、日の出もすごくおそいです。


午前8時。
ポールの運転する「ジューン・コーブ号」で、ピーターさんは帰ってゆきました。
いろんなお話をありがとう。また来てねー!!

12091202.jpg



今日はジョンストン海峡のわたしたちのエリアに現れたレジデントはI15sだけ。
あっちいったりこっちいったりでゆーらゆら。

ところで、オルカライブを聴いている方のなかに気づいている方はいらっしゃるでしょうか。
時折、Rコールっぽいものが聞こえることを。


この件についてわたしとヘレナとギギはずいぶん悩みました。
なぜかいつもI15sの中から聞こえるし。

ばかばかしい推測だけど、わたしは最終的に「Rsの赤ちゃんのひとりがI15sに保護されているのではないか」と考えた。
家族を亡くしたオルカが他の群れに保護されることは全くめずらしくないです。


スプリンガーなんてそのものだし、
家族がばらばらになったI31sの大人のメスがA30sにしばらく保護されたこともあるし、
最近の例ではG2sの赤ちゃんがRsに保護されているのだとか。

夢中で魚を捕っていて家族に置いていかれたのに気づかなかったA39君がパニックに陥って叫び続けていたところ、たまたまそこにいたA12sにしっかり保護されたという、なんかかわいそうな例もあります
(有名な「迷子のおっさん」事件ですね。数日後に無事に戻ってきた家族と合流)


こないだヘレナがトランジェントの個体識別の件でジェレッドに電話したとき、ふと思いついて
「いまジョンストン海峡にRsは来ていないわよね?なぜか、時々Rsっぽいコールが聞こえることがあるの」
と聞いてみたそうです。
するとジェレッドは


「それはまさかI15sの中から聞こえてきていないよね?」


なんか急ぎの用事があって電話はそこで終わったそうなのですが、ジェレッドはぜったい何か知っている…。



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水面を駈けるイルカたち(右)に混じりたくて水面を走ってみるトド(左)


今夜も水中マイクの音を聞きながら時計を見てふと思いました。
わたしたちの海のザトウクジラはなぜかいつも20時30分に鳴くのです。

2012-09-18 : オルカ : コメント : 0 :
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9月11日

グッドモーニング
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わたしとPちゃんがCPを離れる日!!


〈朝10時ころに交代に行くからね☆場合によっては早くなるかも〉
というリアからのメッセージを見てPちゃんは

「12時ころかな」

って言ってたんだけど、12時になってポールに連絡したら
〈まあ、午後だね!リラックスしておいて〉
という返信が来ました。
これぞオルカラボです。


A30s、A8sとI15sは朝からCP前でゆっくり食べて…


A30sとI15sだけいつまでたっても食べるのをやめず動かず、A8sだけが家族揃って東へ向かいました。その後しばらくしてからようやくA30sとI15sもゆっくりCP前から東に向かい始めました。


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みんなで揃って東へ進んでいて、とっても美しかった。


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A30s、I15sを東へと見送ると、今度はトランジェントの群れが西からやってきました。
トランジェントの群れと一緒に研究者のジェレッドのボートもやってきました。
ジェレッドは神の目を持っているのでどんなオルカでも個体識別できるので、ジェレッドのボートが近くに見えれば安心です。

っていうか今思えば初めて会ったときのジェレッドは17歳で、お父さんのウオッチングボート(トゥアン)でスコーンを焼いていらっしゃいました。
その彼が現在はもっとも信用できるビジュアルIDの第一人者と思うと感慨深いものがあります。
(それと同時にちっとも成長していない自分にもがっりいたします!!)


15時30分。
今度はほんとうにポール、メカポール、リアの3人が「カー号」に3人つまってやってきました。

交代!

ありがとうCP、今年も本当に素晴らしい思いができたよ!!

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オルカラボに帰ってきて、いつものレコーディング生活に戻って。
夜になると、1週間ぶりのメインハウスでのディナー!!
しかも今日はカートのコッド・ディッシュでした…!
釣ってきたコッド(たら?)をソテーして、そこにカート作のシークレットソースをかけるだけなんだけど…なんでこんなに涙が出るほどうまいのだろう。
そしてシークレットソース(一見、ただのタルタルソースに見えるんだけど)は何で作られているのだろう。

こっそり教えてもらった材料のひとつはなんとビールらしいです。


オルカラボでは、今夜は写真家のピーター・トーマスさん滞在の最終日だったのです。
ピーターおじいちゃんは今日ちょこっとお散歩に出かけたらしく、森の中でいろんな写真を撮ってきたんだって。
それでポールのPCでみんなで見せてもらいました。


そこにはカメラを三脚に固定し、タイマーで撮影したらしいピーター自身の姿が。


しかも千年杉の前とか、同じ場所で何枚も何枚も、同じ光景の写真を撮っているのです。
何度もタイマーをセットして同じ撮影範囲を動き回るらしくて、
スライドショーで見ると、ある場所に出現してふっと消えて、また別の場所に出現してふっと消えて…って、千年杉のまわりで遊ぶピーターの姿は、まるで不思議な妖精のようでした。


写真ってますます奥深い…。


今夜もザトウクジラが北の海で少し鳴きました。
オルカたちは遠い東へ行っていたし、明日ピーターが島を発つ時間が早かったので、見送りたいわたしたちもそれぞれ早めに床に着いたのでした。

2012-09-17 : オルカ : コメント : 0 :
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9月10日

午前7時50分。
ぐずる空の下でもがんばってスコープでオルカを探していたPちゃんが、ブラックニー・パスの入り口に背びれを発見しました。

Pちゃんは写真を撮ろうと試みる。
わたしはスコープ交代して背びれの確認。
トランジェントだ!!

メスの背びれにC10さんと同じようなニック。
T10sですね(ぐうぜん数字も同じw)。



そのままバロネット・パスに消えるかと思ったけれど、T10sはなぜかみんなに発見されやすいブラックニー・パス、オルカラボのほうへ…。
今日は近くにいつものレジデントの群れがいなかったので、ウオッチングボートたちにとってはありがたいT10sの出現でした。
T10sはブラックニー・パスでさくっとイシイルカを食べ、北へと向かいました。



お昼ころにオルカラボからメッセージをもらいました。
明日、わたしらと交代でリアとメカポールが来るんだって。
すなわち私たちにとっては今日がCPラストの日。


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なのに雨。
ときどき晴れるのに、再び雨。
空が広いから、上を見ているといつ雨雲がやってくるのかよくわかります。
いったん晴れてまた土砂降り。
今日はずっとこれの繰り返し。


たまには雨もいいなんていったけどやっぱり取り消したい。


レジデントたちも近くにいなかったし、ずーんとした気持ちで室内作業に取り組みつつ時間を過ごしていたわたしたち。
そんな1日の終わりに、自然からのプレゼントがありました。


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ダブルレインボウだー!!



「中継しなきゃー!はやくはやく」

急いで水上カメラを虹の方向へ。
ラボにもメッセンジャーで知らせて、オルカライブに英語コメントを送信し、
ようやく安心してキャー!キャー!いいながら写真を撮りまくっていたわたしとPちゃん。


ところが、ふと背後を振り返ると…

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キャー


どっちを中継したらいいんだ!!笑


わたしらはしばらくあっち向いてキャー、こっち向いてキャー言いながら、嬉しくてしまいに泣きそうになってしまいました。

自然ってすごいなあ!!
ただそこにあるだけなのに…。


太陽が沈むとあたりが暗くなって、再び雨が降ってきた。
シェルター内で最後の夕飯を食べていると、水中マイクのスキャナから不思議な音が聞こえてきた…。


「ザトウクジラだ」


こんな贅沢な日ってあるだろうか。
ブラックフィッシュ・サウンドにいたザトウクジラは、少しのギャップを挟みながらも、30分くらいにわたってしっとりと歌をうたい続けました。


「そういや、トランジェント以外オルカいなかったよね。なにこの充実した気持ちはなんだろう」
「ねー!」

わたしたちはザトウクジラの、その何とも言い表せない不思議な歌を聴きながら、CP最後の1日を終えました。

2012-09-16 : オルカ : コメント : 1 :
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9月9日

午前6時40分。
眠い目をこすりながらデッキのセッティングをしていたわたしたちの耳に、ブラックニー・パスの方角からブホーッブホーッとブローの音が聞こえてきた。
あたりはいちめんの霧。視界ゼロ!!


「でもこれオルカだよね」


わたしたちはメモをとりオルカラボに連絡を入れる。
そのとたん、水中マイクからたくさんのコールが聞こえてきた。
A30s、A8s、I15sに今日はA36sまでいる。
おはようございます。


しばらくすると少しだけ視界もよくなって、霧の中を泳ぐたくさんのオルカたちの姿が見えてきました。
でも霧で向こう岸がないから、広い海の中にわたしたちとオルカだけみたいだ。


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幻想的な世界に連れて行かれたみたい。


そしたまた不思議なことに、ジョンストン海峡をちょっとのぞいたオルカたちは、霧が晴れるとまたぞろぞろと北へ戻っていったのでした。

A36sの兄弟だけをそこに残して。

1時間半ほどCP前で魚をとったりして過ごしたあと、
A36s兄弟はふたりで仲良く東へと向かっていきました。

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午後からは雨。
シリアスな雨。

オルカたちもいなくなったし、再び出てきた霧で視界もなくなった。
わたしたちはCPの小屋のなかで寒さにぶるぶる震え、暖かいホットチョコレートを飲みながら「今のうちに」と撮ったオルカたちの写真の整理や個体識別などの室内作業にいそしみました。

あとPちゃんがキレるので、がんばって網戸の修理もしました…。
(怒っているところなんて想像もできないほど穏やかなPちゃんですが、ブユなどの刺す虫に対してはまるで別の人格が現れたかのようにキレます。きっとなんかトラウマがあるのだろう)


夕方に少し雨があがりました。
晴れていると最高だけど、まあたまにはこんな日があってもいいよね。


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2012-09-16 : オルカ : コメント : 0 :
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9月8日

午前6時半、CPの朝はこの時間からスタート。
目覚ましを止め、やかんを火にかけ、目をこすりながらスコープを外に出してソーラーパネルを太陽の向きへと動かす。
そして熱いコーヒーを飲みながら、ジョンストン海峡にオルカがいないかスコープですみからすみまで見渡すのです。

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向こう岸、バンクーバー島までの距離は約3キロ。
スコープで見渡せる距離は、天気にもよるけど西へも東へも最大10キロくらいかな?
10キロ先のオルカなんて見えるか見えないかほんとギリギリです。
肉眼だと、裸眼1.5のわたしの目では2キロ先のオルカがなんとか見つけられるくらい。


鳴いてなくて位置情報があんまりないときは、そのゴマツブのようなオルカをスコープで探し出すのがCPの仕事。しかもオルカたちは常に水面にいるわけではなく、潜っている時間の方が長く、水面には息継ぎのためにあがってくるだけです。
いったん見失うと、再び見つけるのは至難の業…。
オルカがいなくても、東西20キロに「いない」ことを確認しなければならない。
なのでわたしらは交代で、1日のほとんどの時間をスコープを見て過ごしています。

でもこの仕事は楽しいです。
慣れてくるとオルカたちのリズム、行動パターン、そして個体ごとの性格まで感じられるようになってきます。


A30s、A8s、I15sはウェイントン・パスからジョンストン海峡入りし、CPのほうへ向かってきた。
A30sだけはCP前で方向を変えてブラックニー・パスへ。
ほかの群れはそのまま東へ進み、ロブソンバイトへ。


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(ランチタイム…チーズクリーム・ペンネにラタトゥユを乗せて)



A30sはブラックニー・パスから北へ出たものの、くるっとハンソン島のまわりをまわって再びウェイントン・パスからジョンストン海峡入り。
他の群れはロブソンバイトで方向を変え、再びCPまえを通過して西へ。
みんなよく動く。

12090801.jpg



ところで
一生懸命働くわたしたちのところに今日は素敵なゲストが訪れました。
バッテリーのメンテナンスをしにやってきたリア&メカポールと一緒にやってきのは、オルカ好きでよく本を読んでいらっしゃるみなさんなら憧れの写真家、ピーター・トーマスさん!!


1973年、まだこの海峡のオルカたちの研究が始まる前に、初期のグリーンピースの船のひとつが最初のホエールウォッチングを行ったそうです。
ピーターさんはそのウオッチングに参加し、いつしか写真家としてオルカに携わるようになりました。
それまで「何千頭もいる」と思われていたオルカたちだけど、いったん研究がはじまって個体識別がされるようになると、人々は何千頭ものオルカを見ていたわけではなく、同じ群れが行ったり来たりするのを何度も見ていただけであることがわかりました。


そんな初期の頃からオルカたちの姿を写真に収め続けてきたピーター。
しかしCPにやってきてオルカたちを目の前にしても、彼はまるでカメラを構えようとしないのです。
ただその姿を楽しみ、CPの脇に飛び出るトドたちの姿を楽しみ、デッキに降りる羽蟻の動きすらもゆっくり観察して楽しんでいた。
もうおじいちゃんとはいえど、世界の写真家はどうやってオルカ写真を撮るのだろう?とワクワクしていたわたしとPちゃんは拍子抜け。


あらゆる景色をひととおり眺めたピーターは、かばんから大きなデジタルカメラ…Nikon D3を取り出すと、構えることもなくとてもリラックスした様子で、うれしそうにわたしたちの働く姿や近くの水面を少しずつ撮っていました。

「ほら、こんな写真が撮れたよ」




ピーターが見せてくれた画面を見てわたしたちはびっくり。





それはカモメが水面から飛び立つ瞬間の写真でした。
CPの前ならいつでもある普通の瞬間のはず。
でも、その写真に映し出された水面はまったく波がなく、飛び立つカモメの姿がまるで鏡のようにくっきりと水面に映っていたのです。
羽は美しくしなり、空気をつかんで水面から宙へ舞う素晴らしい一瞬を捉えたものでした。


CP前の波が打ち寄せる水面に、鏡のように波がないところなんて誰が想像しただろう?


わたしたちはもっと動物が近くに来ないか、もっと大きいレンズを手に入れた方がいいのか、そんなのばっかりにこだわってたけど、近くで見たいだけだったら観光客と何ら変わらない。
いつもの自然のなかに途方もない美しさを見つけ出して、自然をまるごと表現できるのが本物の写真家だ…。


左から:メカポール、Pちゃん(手前)、リア(奥)、わたし、ピーター
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その後ピーターに直々に写真のレクチャーを受けたPちゃん(キャノン使いだけど)。
たいそう感銘を受けていたようすでした。
さあ、未来の大写真家になれるかな?


2012-09-12 : オルカ : コメント : 0 :
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9月7日

キャー
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ふたりの間にいったい何があったのかわかりませんが
カモメさんがすごいイキオイでグレートブルーヘロン(大青鷺)さんを攻撃していました。
けっこう遠くまで追いかけて羽をむしろうとしていました。
たぶん…食べ物のうらみだよね?


いきものって本当に面白い。



東まで行っていたオルカたちは午後には水中マイクのエリアに戻ってきた。
わたしたちはオルカたちがいない間に全てのお皿や調理器具を洗い、みんながためていたごみを捨て、いらないものをまとめてちりを掃き出して、すっかりCPの大そうじを終えていたので超スッキリ☆
きれい好きなのはヘレナと日本人だけなんですよね…笑


今日はA30s一家のA39くんが、I15sなかのI27s一家と一緒に行動していらっしゃいました。
残りのA30sは近くには見当たらなかったんだけど、おっさん、パニックには陥ってなかったから、わかっててI27s一家といい時間を過ごしていたんでしょう。


それで全ての群れを西へと見送ったと思っていたら


向こう岸、バンクーバー島がわから残りのA30s全員がそろってこっちに泳いできた。
彼らはどうもバンクーバー島ぞいの最後尾にいたらしく、ブラックニー・パスに入ろうとしてこっち岸側にわたってきたらしい。


すると。


彼らに合流するように、西からさっそうと現れた1頭のオスは、A39くん。
今度は迷子にならずに、I27sのお姉さんたちとちゃんと別れ家族のもとに戻ってきたのか。
学んだおっさん!!
A30sは無事に、家族揃ってブラックニー・パスへと消えてゆきました。




…と思ったら!!( ̄Д ̄;)




けたたましい雄叫び(じっさいにはA30sの方言、N47)を発して、東からCP沖50mをすごいイキオイで通過していったのは、なんとまだ若いA86ちゃん!!
まるでイルカのような身の軽やかさで、みんなに追いつくために波をきって一気に泳ぎ去ってしまいました。
わたしとPちゃんは思いました。



(A86、たぶんオスだ…)



なんでA30sはみんなこうなるのだろう。

しばらくして、西から他の群れもぞくぞくと戻ってきた。
しかしCPのほうまでは来ずに、ハンソン島ぞいをゆっくりとオルカラボのほうに向かっていきました。


オルカたちがみんな行ってしまうと、入れ違いにカマイルカの大きな群れがブラックニー・パスから出てきた。
200頭規模の、けっこう大きな群れ。
彼らが目の前いっぱいに広がって絶景になったところで、ブラックニー・パスからクルーズシップ(豪華客船)が出てきました…。



クルーズシップはすっごく大きいから、たぶん視線の高い船長からはちっさいイルカの群れは見えないだろう。
その予想通りに、クルーズシップはイルカの群れのど真ん中に突っ込んでいきました。
こんなとき、どうなると思いますか?


すると…
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拡大っ
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こんなとき
イルカたちはクルーズシップが押し出す波に乗って遊び始めます。

イルカちゃんたちが船にひかれやしないか?
ってすごく心配しちゃうけど、イルカはわたしらよりもずっとずっと波のことを知っています。

イルカはもちろん自然の荒波にも乗って遊びます。
だけど船の起こした波でも遊びます。
たまにプロペラに巻き込まれて命を落とす個体もいます。
ボートの波に乗るのはリスクが高すぎる、生きるためならまだしも遊ぶには危なすぎるからやめなよって誰かが言ってもやめないだろうね、だって波を読み、波に乗るのがイルカだし。


人間にも同じようなのがいますね。
私らみたいに。
毎年カナダに来てちっさい無人島でオルカたちの研究なんかして、お金がなくなるばかりだし将来を考えるとリスクが高すぎるはずなんだけど、ここまで続けているってことはわたしらは他の人間よりも野生に近いんでしょう。

もしまわりに同じような人間がいたら
「いい加減将来のこと考えなさいよ」
なんて言わずに、どうかそっとしといてあげてください。
もしかしたらその人は、注意するあなたよりも野生に近いかもしれないのです。
2012-09-11 : オルカ : コメント : 0 :
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9月6日

こんにちは、シーライオンさん。
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CPの前にはたくさんのシーライオン(トド)が住んでいます。
彼らは巨大で、美しいんだけど、息継ぎのときにすっごいぶさいくな顔をします。
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わたしは彼らを

「二郎」

と呼んでいて(現地のもジョーイだとかトミーだとか適当に呼んだりしますが、個人的に、日本名で呼んだ方が愛着がわくからです)
自分のなかでその由来である「ラーメン二郎」の麺がどれだけ太くてずっしりとか
てんこ盛りの野菜から麺にたどり着くのがどれだけ困難なのかとか
背脂とか
味の濃さとか
その乱暴さが魅力らしいのだ、とか

目の前の海を泳いでいるオルカたちを双眼鏡で追いながら、そんな超〜くだらない説明を、なぜか延々とPちゃんにしていました。

三脚で固定したカメラのファインダーをのぞきつつ、ひととおり話が終わるまでずっと相づちをうちながら聞いていたと思われたPちゃんは、ひと息ついてカメラから離れると、ドヤ顔でこう言いました。



「いまの話ぜんぶ録画してました☆」
テヘッ(・ω<) ペロ




てへぺろじゃなぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!




12090601.jpg
そんなわけでCP前をずっとうろうろして西へいったりまたこっちへ戻ってきたりしていたオルカたち。
A30s、I15sはずっとうとうとしていたんだけど、ブラックニー・パスの入り口に戻ってくると突然、見慣れない動きを見せ始めました。


グループハンティング。


メスのオルカたちが一列に並んだかと思うと、急に揃ってざっぱーん、ざっぱーんと魚を追い立てはじめたのです。
しかもあんまり家族別とかは関係なく、A30s一家のベンドちゃんはI15sのお姉様方のど真ん中でハンティングをしていたし、I15s一家のI76くんは他のオスと一緒にそれぞれ勝手に泳いでいた。

ていうか、わたしたちは今までこんなに大規模なグループハンティングを見たことがなかったんです。
魚を食べるときといえば、それぞれ個々に魚を追うのがふつうと思っていたから。
オルカたちは個々に捕った魚をお母さんにあげたり、子供にあげたりして分け合うのは知ってたけど、みんなで協力してたくさんの魚を追い立てるのは初めて見た。


でも、もしかしたら、今年の秋鮭はこうやってグループハンティングができるくらいたくさんいるということなのかもしれない。
これだけたくさんの数で一緒に行動していても、じゅうぶんみんなに行き渡るだけの鮭がいるのかもしれない。
ここ数年オルカたちが小さなグループに分かれて泳いでいたのは、食べ物の少なさに原因があるのだろうと言われていたからです。

それぞれオルカたちの性格もあるだろうし、グループの中にいても少し離れたり、また加わったりとかもあったけど、主にメスがグループで狩り、オスはそれぞれ自分で魚を捕って食べる傾向が強いようでした。


もしかして
I15sがいつもまとまって泳いでいるのはいつでもこれができるようにか!?


4時間にわたるグループハンティングを終えると、オルカたちはいったんブラックニー・パスへ向かいました。
でも気が変わって東に行くことにしたのか、またすぐみんなブラックニー・パスから出てきた。
夕焼けを背に海をわたる彼らの姿はとてもきれいでした。

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この光景が本来の地球の姿だと、どうやったらふつうの人にもわかってもらえるんだろう。
大自然と経済は、ともに手を取り合ってうまくやっていくことはできないんだろうか。
2012-09-10 : オルカ : コメント : 0 :
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9月5日

CPふつかめ。

午前2時すぎのコール。
むくりと起きてCPのスキャナでチャンネルを変えてどこの音か確認するけれど、オルカたちは鳴かなくなってしまってわからなかった。でもとにかく北から水中マイクのエリアには戻ってきたらしい。


午前6時半、あたりはまだ薄暗い。
CRPTの水中マイクからコールが聞こえていたのでわたしたちは目をこすりながらスコープを外に出し、ジョンストン海峡を見渡した。
東から戻ってきたA30sは9時ころにはCPまえへ。


A30sはいったんブラックニー・パスに入っていって北に抜けたはずだったんだけど、またくるっとハンソン島を反時計回りにまわってジョンストン海峡入り。
お昼過ぎにはCP前に戻ってきた。
A30sしかいないのに、なんか忙しい…。


それで、
A30sはしばらくCP前で魚をとっていたんだけど、北から別の群れが近づいていたため、午後3時ころにほとんどのメンバーはお迎えにブラックニー・パスに消えてゆきました。



A38をただひとり残して…。
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ところがみんながブラックニー・パスに消えたことに気づかないA38さん。
もくもくとお食事を続ける。
Pちゃんのパソコンからメッセンジャーの通知音。
ラボからのメッセージで「オルカたちが視界に現れたよ」と…。
つまりA38以外のすべてのA30sは、すでにジョンストン海峡を離れてオルカラボの前。



そのとき、A38はようやく家族がいなくなったことに気がついたのです!!



「ギャッ、ブルルッ、ぶおっ、オエッ」
パニックに陥ったA38くんはめっちゃへんなコールをいっぱい出す。
そしてざっばーんざっばーんとジョンストン海峡を西へ。

オルカラボから再び通知。
「A30sは迷子くんを迎えにジョンストン海峡に戻っていったよ!笑」



迷子のおっさん、再び…。



しかし皆さんお気づきでしょうか?
今回家族に置いていかれたのはなんとA38、兄のほうなのです。
過去に家族においていかれ、数日間ほかの群れに保護されるはめになった「元祖・迷子のおっさん」は弟A39くんのほうです。



そういや亡くなった長男A6も置いていかれたことあるよね。
末っ子のA39は、もう毎回のことになっちゃったし。



結論。母A30さんは、容赦ない。



残りのA30sは結局ブラックニー・パスから戻ってきて鳴いたんだけど、聴こえる距離にいたはずなのにA38は家族と合流せずにひとりでざっぱーんざっぱーんと西へと進み、ウェイントン・パスから入って来ようとしていた別の群れに合流したのでした。そのあとを追う残りのA30s。


そんなわけでウェイントン・パスを通過してやってきたI15sとA34sは、迎えにきたA30sと合流して東へとむかう。そしてみんなロブソンバイトのほうへ向かったんだけど、A34sだけターンしてCP前に戻ってきた。
ハロー、A55。


そのとき、ブラックニー・パスからゆっくりと出てきたのは…トランジェントのオルカたち。
でも、こんなに穏やかなトランジェントたちを見たのは初めてでした。
スコープでようやく確認できるくらいの遠さだったけど、彼らのブローはその背びれの何倍も高く宙にあがり、その細かな霧に包まれながら、彼らはハンソン島ぞいを西へと進んでゆきました。


彼らが出て行くのを待って、A34sはブラックニー・パスに入っていきました。
いつもは気の強いA34sなのに、めずらしくトランジェントに道をゆずったのかな。
わたしたちは少し薄暗くなってきたなかブラックニー・パスに消えてゆくA34sを見送りました。

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夕飯には肉なしの肉じゃが(じゃが?)を作ってご飯をたき、夕焼けを見ながら食べました。
CPは日中がとっても忙しいので、わたしたちはできるだけ早く床につくようにしています。
今日も1日たくさんのオルカたちの動きがあってとても忙しかった。
ノートと写真をまとめ、眠る前にどこの水中マイクからもコールが聞こえないのを確認して、わたしたちは寝袋に入りました。
2012-09-08 : オルカ : コメント : 2 :
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9月4日

午前2時半ころ。

深い眠りについたつもりが大きなコールで起こされる。
A30sとGクラングループ(I31sの一部?)がオルカラボの前を通過してジョンストン海峡に戻ったようです。


Pちゃんのシフトの時間だったので、Pちゃんにしばらく外に出てもらいオルカたちのブローがジョンストン海峡に消えたのを確認してもらって、ヘレナに報告してPちゃんと選手交代。
わたしは寝袋へ…結局オルカたちのコールであんまり眠れなかったけど。


午前8時ころ。
A30sはいつしかターンしてオルカラボの前を北へ。
I15sとGクラングループはお昼ころにおそらくウェイントン・パスを通過して北へ。
9月にもなってくると観測ポイントの人たちが帰り始めたり、ウオッチング本数が少なくなってきたりするので目撃情報も減ってきます。
もっと鳴いてください。


お昼過ぎになって、北からウェイントン・パスを通ってジョンストン海峡に戻ってきたA30sはCPのほうへ…。


ところで。
ヘレナの提案で、わたしとPちゃんはこの午後からしばらくCPに滞在することになりました!!

オオカミ犬ソロモンにバイバイのハグをするPちゃん
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CPに行く前にわたしたちはアシスタント仲間のフィンとララにもさよならを言わなければなりませんでした。
フィンとララは木曜日に島を出ることになってたからね。
たぶん1週間ほどCPに行くわたしたちは、彼らを見送ることはできないのでここでさよならです。
すっごく素敵な人たちだった!!
また来年も会えますように…。


そしてCPにつくといきなり

目の前にA30s。
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わたしとPちゃんはさっそく仕事にとりかかり、18時すぎに彼らがブラックニー・パスに消えるまでの数時間、さっきのハンソン島でのさよならの寂しさすら思い出すヒマもなく、A30sの動きを細かく追ったのでした。


じ、充実…。


オルカたちが完全に行ってしまった後、暗くなる前にPちゃんは撮った写真を分析し、わたしはさくっとクリームシチューを作りました。
太陽が沈み始めるとあたりは急に寒くなったけど、海の向こうに沈んでゆく夕日を眺めながら、ちょっと寒いデッキで食べるあったかい夕飯は格別でした。


そうそう!
みなさんオルカライブはチェックしていますか?
オルカライブ http://www.orca-live.net/jp/index.html
2000年からNTTデータさんのサポートで、世界中にジョンストン海峡のオルカたちの生の姿を配信していたオルカライブ。大人気のためプロジェクト期間も3年から5年に延長してもらい、期間終了後も継続してくださいとの声に答えて、音声だけでも…とほぼオルカラボ自腹で配信していたのです。


日本で、定額で自由にインターネットを使っている皆さんにはわかりづらいかもしれないですが、こんな無人島にインターネットをつなぎ続けるには莫大なお金がかかるのです。
金額の上限もないし、だからわたしも野球の勝敗すらチェックせずに、英語のわからない日本のみなさまにもこちらの情報をお知らせできるブログレポートだけ、無理言って何とか続けさせてもらっています。
(だから写真もちっさいのです。毎回ごめんなさい)


それでもポールとヘレナはがんばりました。
「オルカラボ100」というドネーションプログラムを立ち上げ、


この夏からとうとう映像も復活させました!!


オルカライブのサイトでは、無料でCPまえの水中カメラ、水上カメラの映像、そしてオルカラボでmixしている6つの水中マイクの音声を生中継で楽しむことができます。
オルカがいるときはオルカラボの英語ツイッター(@orcalab1)、オルカラボ100募金プログラムに参加していればFacebookでもアップデートをお知らせしています。


オルカラボ100の月額募金(1ヶ月5ドル…400円から)ブログラムに参加したい方は、過去ブログで詳しい説明をしていますので、よろしくお願いいたします(わたしはA55を選びました☆PちゃんはA50です)。
http://a55lovestomoko.blog60.fc2.com/blog-date-201009.html#entry350



ちなみにオルカライブじたいは完全無料で楽しめますよー!!
オルカライブを今後もずっと続けていくために、月400円でも協力してもいいよ♪という方は、オルカラボ100募金プログラムへの参加をお願いします。
もちろんサポートするしないは自由です☆でも参加したら帰国後のPちゃんからなんか素敵な画像を送ってもらえたりするかも、しないかも?笑



そんなわけで今年のCPにはストリーミング機材や水中・海上カメラなどたくさんの機材があるので、ソーラーパネルだけでは追いつかない。
ジェネレーター(発電機)をまわしてバッテリーの充電がたまるまでわたしたちはしっかりとノートをまとめ、明日にそなえてそうそうに寝袋に入ったのでした。
2012-09-08 : オルカ : コメント : 2 :
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9月3日

うにちゃん。
お友達ができたのかな?
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あれれ
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…。
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たぶん、ちっさいカニかヒトデが原因とおもいます。
食べ物のうらみというのはおそろしいです。
(Photo by Pちゃん)


朝、CPから「4頭のオスと何頭かのメスがラボの方に向かいました。たぶんA5s」
との連絡が入りました。
今年もインターネットは使ったぶんだけお金がかかるので自由には使えないものの、同じシステムの中にいるオルカラボ→CP→アラートベイ間では無料のやりとりができるしくみになったのです。
なのでオルカラボ→CP間では専用チャットで、
「ラボで何が聞こえるか」「CPで何が見えるか」
リアルタイムの情報交換をしています。




…だけどこれはA5sじゃないよ、A36sとA30sだ!!笑
東から戻ってきたA36sと、彼らにつきそったA30sはオルカラボの前を通過して北へ。
それぞれの家族の弟くん(まあどっちもおっさんだけど)、A46とA39が仲良く一緒に泳いでいてなんか癒されました。


A30sは北のほうにA36sを送っていったんだけど、そこに午後になって別の群れが目撃された。
長年ウオッチングボートの船長をやっているジムが言うには、彼はそこでG17sを見たと。
それでわたしたちは「G17sが来るんだ」と、うきうきしてラボで待ち構えていたのです。


「オルカー!」
カート(大工さん)のシャウトでラボのデッキにみんなが走ると、そこにはたくさんのオルカたち。
ただ、遠いしめっちゃ広がっている…。背びれに傷もなくて、とってもわかりにくい。
しかしそこに背びれに激しいダメージを受けたオスが1頭いた。
しかもたぶんIDブックには載っていない、新しい傷。


よくわからないのでわたしはラボ内に戻り、音で誰か確かめようとする。
最初に鳴いたのはI15s。こっちよーん、こっちよぉぉぉぉんと今日もにぎやか。
その次に鳴いたのはA34s。わたしが最も愛する群れ。
そしてその次に聞こえたのは…I31sらしき、GクランIポッドのコール。
あれっ?


わたしはCPにチャットで確かめたけど、CPはいちばん近くを通った群れがG17sだと信じていたらしいのだけど、それはあらかじめG17sが来ると聞いていたからで、実はしっかり確認できたのはA34sだけだったらしい。
じ…、G17sはどこ?
あの鳴き声を聞き逃すはずはないんだけど…。


G17sを見たとあちこちで言っている人たちはほんとうにG17sを見たのか、逆にオルカラボではほんとうにG17sの声は聞こえなかったのか、やりとりをしているうちにクタクタに疲れてしまいました。
もういやだ…(;´Д`)


しかし、そんなわたしたちの不安をかき消すかのようにさっそうと現れたのは…
ジューン・コーブ号!!


わたしとPちゃんは弾むように海岸に走っていってポールとヘレナをお出迎え。
ふたりが予想よりはるかに早く帰ってきたのは、午後から風が強くなって波が荒くなるからだそうで、心からお天気に感謝しました。


さっそく言いつけられたボートみがきも何のその。ポールとヘレナがいるなら喜んで磯くさい緑色の汁まみれになってボートくらい磨きますよ!!


そのころ、ウェイントン・パスを通過してジョンストン海峡入りしたA30sは、ハンソン島のまわりをくるりと反時計まわりに回ってブラックニー入り。
きっちりディナー前にオルカラボの前に姿を現し、そして北へ。
彼らのあとを追うように現れたA34sも、急いで北へ。


天気予報通りの強い風。
寒さにぶるぶる震えながらなんとか彼らを見送って、なんとかディナーも終えたわたしたちの目に飛び込んできたのは…


ぱぱぱぱぱ
パイナップル・アップサイドダウン・ケーキ!!
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このケーキは、アシスタントのフィンとメカポール(たくさんポールがいてややこしいので、今年のアシスタントはメカニックのメカポールと呼びます)の男子ふたりが、


「今日はポール(博士)とヘレナが疲れて帰ってくるだろうから、ちょっとしたサプライズを用意しようぜ♪」


って、ふたりしてメインハウスのキッチンにこもって焼いたらしいのです!笑
じつは彼らは料理男子で、今までにスコーンとか何度もみんなにふるまってたんだってさ。
めちゃくちゃおいしかった!
パイナップルのシロップが外側でこげたところがカラメルみたいだったし。


(来年も引き続き料理上手のアシスタントを募集しています)


ラボに戻ったあと、今日食べたディナーの話やケーキのつくり方の話、いろんなレシピの話をしていたんだけど、お腹がいっぱいのはずなのに食べ物のことしか考えていない自分たちに気づいてとてもがっかりしました。

仕事モードになんとか頭を戻したわたしたちは、タイドテーブル(潮位表)を確認して、今夜もおそらく夜中にオルカたちが帰って来るであろうとほんのちょっと覚悟して、今夜も寝袋に潜り込んだのでした。
2012-09-06 : オルカ : コメント : 0 :
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9月2日

日付がかわって、わたしとPちゃんが倒れるようにそれぞれ寝袋に入ってすぐ。
A30sはようやく変わった潮の流れとともに、再び北からブラックニー・パスに入ってきました。
そしてゆっくりと東へ。


午前8時。
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ポールとヘレナはジューン・コーブ号でアラートベイ1泊おでかけ。
私たちは元気におるすばん!!



午前9時すぎ、きのうと全く同じようにA30sがオルカラボの前に現れた。
早朝からジョンストン海峡を西へと戻ってきていたらしい。
そして彼らに続いて現れたのはなんとA8s!
いつのまに遠い東から戻ってきたんだろう?


朝の光の中オルカたちは北へと消えてゆきました。



日中はオルカたちは北の方で目撃情報があっただけだったので、わたしたちはのんびり風呂をたいたり…
(おふろをたくPちゃん)
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コーンブレッドを焼いたり…
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ヘレナに作ってもらうものはいつも黄色いのに、なぜか茶色に仕上がるコーンブレッド。
しかもしょっぱい。
あらためて分量を見ると、

Tsp→ ティースプーン
Tbs→ テーブルスプーン


逆だと勘違い!! Σ(°д°lll)
あらためてレシピを確認してくれたララいわく



「塩多すぎ、ベーキングソーダ多すぎ、バター少なすぎ、黒砂糖じゃなく白砂糖…」



だったようで、わたしたちの初コーンブレッドは思い出の味になりました♪笑




夜になってもオルカたちが戻ってくる気配はない。
今夜はぐっすり眠れるのかしら?と、バスハウスで歯磨き→トイレというツアーから戻るわたしたち(わたくし、Pちゃん、オオカミ犬ソロモン)は、メインハウスのガーデンにさしかかる。
と、


「バウワウワウ」


ソロモンがすごい勢いで森の中に走っていってしまった。
どうしたの?


懐中電灯で森を照らすと、そこには闇に逃げるシカの姿が。


「ソロ、ありがとう。シカは逃げたからもう大丈夫だよ」
わたしとPちゃんの呼びかけでソロモンは流木の上をすたすたと歩いて戻ってきた。
シカたち、まだあきらめてないんだ…。
聞けば、ソロモンがいたというのにやっぱり今年も2回ほど庭を食い荒らされたらしい。
つのが生えかけの、若いオスのシカだったから、数年前に屋根に登ってガーデンの様子をうかがっていた麗子さんのこどもだろう。そんなにレタスはうまかったのか。


わたしたちは今一度ディアーネット(シカよけ網)のしまり具合を確認して、ラボに戻りました。


今日はたぶんみんな眠れる日だと思ったけど、何が起こるかわかんないのでわたしは早めに寝袋に潜り込むことにしました。寒かったのでホッカイロと一緒に寝袋に入りました。
欠け始めた月がとても美しい夜でした。
2012-09-05 : オルカ : コメント : 0 :
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9月1日

おはよう。

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午前7時。
窓をあけると、さっそくその定位置に止まる鳥。
無理して今年も島にやってきた理由のひとつは、どうしてもこの子に会いたかったからです。
元気でよかった!!


CP沖にいたA30sは、オルカラボの前を通過して北へと向かってゆきました。
朝からオルカたちの姿を見られるなんて、とってもいい1日のはじまり。


ヘレナに今年の鮭の量をたずねてみた。
この海峡では、鮭の数とオルカの数が直結するからです。
鮭がいなかったらこんなに交通量の多い海峡にオルカたちは来ないもの。


ヘレナいわく、
オルカたちの夏の主食であるシュヌーク(キングサーモン)は、ほとんどいなかったらしい。
でもこれから遡上してくる秋の鮭は、今年わりとまともな数がいるらしい。
だからオルカたちにとってはひどい夏だったけれど、いい秋になるのではないか?とのこと。
(わたしたち人間が好む紅鮭は、オルカたちはそんなに好きではないみたいです)


そんで、日中はオルカがいなかったので1日ゆっくりPCで仕事して。


ディナーの時間だよと言われて
「はぁい、今いきますー!」
と元気に返事して、はしごを降りようとしたら、わたしの耳にかすかな音が飛び込んできた。


(;´Д`)


ラボに入ってレコーティングスタート。
セッティングを終えてメインハウスに走り、
「FIの水中マイクから…」
とポールに伝えると、
「え?まだ彼らは遠くにいるはずだよ」
とびっくりされました。

でもたまにあるんだよね。
A30sはたまに、とんでもないスピードで移動するんです。
ちっさい赤ちゃんいるっていうのに(A75が生みました)。

ヘレナがしばらくラボにいてくれるというので、私たちはさくっとお片づけ。

「皿洗いクルー! 左から、ドイツの若旦那ポール、ララ、フィン、Pちゃん」
12090102.jpg


デザートはアーモンドケーキ。
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しかし、
しあわせだったのはここまででした。



暗くなる前に来てくれそうだったA30sは、北の海でストップ。
数時間後、真っ暗になってからいったんオルカラボの前に現れたものの、向こう岸沿いに移動して途中で北に引き返すというとんでもない動きを見せてくれました。

ブローはどんどん遠くなるし、デッキは凍えるような寒さだし、いつしか雨までざあざあ降ってきた。
雨の音でブローが聞こえないよ。
超ミゼラブル。


オルカたちの呼吸音が完全に北に戻ってしまうのを聞き届けて、凍えるわたしとPちゃんは数時間ぶりにようやくラボ内に戻って倒れました。
A30s、別名アシスタント殺し(assistant killer whale)。
着いてそうそう彼らの動きに振り回されることができるなんて、わたしらはなんて幸せ者だ!!笑


A30sはいったん北に戻ったのですが…
次の日へ続く。
2012-09-04 : オルカ : コメント : 2 :
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8月31日

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バックトゥ・オルカラボ!!


午前7時。
わたしは博士のボート「ジューン・コーブ号」に乗ってハンソン島へ向かいました。
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ポールとその妻ヘレナは数年前にアラートベイに家を買って、オルカのいない冬の間はそこで過ごしているのですが、夏の間はもちろんハンソン島で研究生活をしています。

でもアラートベイの家にはうつくしいガーデンがあって、たくさんのお花が咲いているので、ポールはアラートベイに行くたびに、島で待っているヘレナのために花を一輪つむ。
そしてボートの運転中に、何度も何度も、そのお花のにおいを嗅ぐのです。

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朝早かったけれど出迎えてくれたのは「Pちゃん」こと小林桃子さんと、ギギ様。



ギ ギ 様 !?Σ(°д°lll)



わたしは全く知らなかったのですが、オルカライブやわたしのレポートを昔から知っている人はご存知、なんとあの伝説のアシスタント「ギギ(from オーストラリア)」が来ていたのです!!

彼女はわたしやヘレナと同じくらいオルカのコール(鳴き声)の聞き分けができるので、一緒にいるとお仕事がすごくラクです。めっちゃおもしろい人だし、鳥に詳しいし。


今年もわたしのお部屋というか、監獄は「マップルーム」
ヘレナから新たな仕事を申し付けられた。
今までやってきたコールセットはかなりの仕上がりになったので、とりあえずそれは置いといて、今年は分析のほうに力を入れられないかと。
ヘレナが忙しくて気をつけていられなかった日のテープとかも聞き直して、動きの解明もしなきゃならない。
あすは9月とはいえどけっこう忙しいな…。


到着してそうそう、荷物を片付けるか片付けないかの間にオルカたちが現れました。
まずA30s。ちょこっと遠かったけれど、家族全員揃って。
次にわたしの最愛の群れであるA34sと、A35s。

美少年A55くんのせびれはちょこっとライトベンド(てっぺんが右方向にたれている)がかってきたかな。
着いて早々A34sに会えるなんて夢みたいだった…。


オルカたちは北へと向かってゆきました。


さて、まずは今年一緒に働くアシスタントのご紹介をしましょう。
もう帰っちゃった人たちもいるんだけど、とりあえず現在のメンバーは、

Pちゃん(小林桃子)…藤沢出身。オルカラボスタッフ3年め。言われなくても常にこまごまとした仕事を見つけてやるので、一緒にいて抜群に働きやすいみんなのアイドル。大型犬の扱いもうまい。3年前にここに来てからカメラの腕をぐいぐい伸ばしているラボ期待の星です。

ギギ(様)…オーストリア出身、既婚。地元では夫と共に雁の研究をしている鳥博士。オルカのコールにも詳しくいい耳を持っているうえに、99%の確信を得ないと誰の声だと言わないため、とても信頼度が高い。

ポール(若い方)…ドイツ出身、子ポールではありません、また新たなるポールの出現です。ポールという名前の人間は何でもできる人が多いらしく、パソコンやいろんな機材に詳しいメカニック的存在。

フィン…イギリス出身、だけどアメリカの大学に行っているのでもうすでにイギリスのアクセントを忘れている。日本語も少し話せる(ひらがなを読めて、漢字も少しだけ書ける)。

ララ…ドイツ出身。常に人を思いやり笑顔を絶やさずにいてくれる癒し系のムードメーカー。

カースティ…イギリス出身、去年の後半もラボに来た。研究者を目指しており知識を得ることに情熱的。



交代制でこのうちの2人がCP担当です。
CPとは、近くの島にある観察ポイントでちょっとした島流し状態です☆
でもオルカはすんごく近くで見られます。1メートル沖に来ることもあります。
今日から数日間はカースティとギギがCPをやることになりました。がんばって!



今年のCPはめっちゃクマが出るらしいからね…(勝山よりも)。



がんばって夜中も起きていたかったけれど、さすがに長旅の疲れには勝てず暗くなる直前にダウン。
なぜかハッと目を覚まし真っ暗なラボのデッキに出ると、そこにはほかのみんなが揃っていました。



ブホーッ、ブホーッ。



夜のブラックニー・パスにオルカたちの呼吸音が響いていた。
北にいたA30sは、オルカラボの前を通過してジョンストン海峡に入ってゆきました。
2012-09-03 : オルカ : コメント : 2 :
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プロフィール

Tomoko(Orcalab Japan)

Author:Tomoko(Orcalab Japan)
カナダ・BC州の海洋生物研究所「オルカラボ」で、野生オルカ(シャチ)の鳴き声の解析スタッフをしています。
夏の間は研究のためオルカラボのあるハンソン島に滞在。日本ではよくライブハウスにいます
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