fc2ブログ
夏になると、野生のオルカが鮭を追ってたくさん集まってくる、カナダ、BC州のジョンストン海峡。その中でも、オルカが特に頻繁に通過するハンソン島から、毎日の生活とオルカの様子を、日本の皆さんにお届けします!

7月7日 七夕

 七夕ですね。
 エリッサに後を任せ、ああ眠い、まだ移動疲れが取れていない、まじでちょっと寝かせて。ってことで、ラボの2階に登ってすやすや20分も寝たころだろうか。
 自動的に身体が反応し、ガバッと起きた。これは本気でやばいぞ!!

 急いで下に飛び降り、「ちょっと~大変だよ~これはA5ポッドのコールだよ~さっきの群れとは違うのよ~」とバタバタとエリッサに言って、ヘレナのとこに走って、「A5sが来たよ~」と叫び、ラボに戻ってくると、なんとスピーカーからは、ほんのさっきまでのように、A12sとA4(A35s)コールが聞こえていて、
「寝ぼけた!!」
と思って、本気で変な汗かいた。
 まあまあ、色々と確かめなきゃいけないから、座ってヘッドフォンをつけると、なんとまた、よく知った「キャー」っていうコールが聞こえてきた。あれ?A5っぽいコールの正体は、A36sの3兄弟か?いくら似てるとしても、今まで間違ったことなかったんだけどな。もうどうでもよくなり、冷静に正確に聞き取ろうとすると、やっぱりそこにはA5がいた。ほっ。ていうか、いきなり3兄弟とA5sの登場か。落ち着こうとして座ると、今度はGクランのコールも聞こえてきた。
 早くしてくれればいいのに、オルカたちはちっとも進まない。2時間半くらいかけてジョンストン海峡をゆっくり下り、鮭いっぱいのロブソンバイトにはA5s(ポッド)たちしか行かなくて、後のオルカは消えた。
 5時になり、ヘレナが起きてきたので、後をまかせてわたしは寝た。しかしまたすぐに起きた。階下でオルカが来るという声が聞こえてきたからだ。
 
 ジョンストン海峡入りしたオルカたちは、どこに行ったのかさっぱりわかっていなかったが、悠然とわたしたちの前に現れたA36sは、朝の光に身体を光らせて、北へと向かって行った。

 午後までぐっすり寝て、起きて、ふと窓の外を見たら、ポールのカヤックがふらふら浮いているのが見えた。流されてるではないか!大変!!
 いっそいでヘレナに報告。さっきカー(ラボのボートの小さい方)で島を出たポールが、うきにしばるのを忘れたらしい。ポールはすぐにカーで戻ってきて、カヤック救助。はー、よかった。また変な汗かいちゃったよ。

 今日は七夕だということを思い出した。毎年の行事だからやるしかない。オルカラボの七夕は、けっこう願いが叶うことで有名だ。(去年は阪神優勝を願った)
 空色の紙を切って短冊を作り、麻ひもを通して、アシスタントのみんなに願いを書いてもらった。
 今年の願い…あまりにもひどくて全ては公開できません。
 公開できるものも、家のつけものが食べたいとか、ヘレナのマフィンが食べたいとか、みんなひどいもんです。でも、ハナとエヴァンはこういうのが気に入ったらしくて、いつまでも変な願いを作ってゲラゲラ笑っていた。

 おちゃめなハナとエヴァン
hanna.jpg

evan.jpg


 そうこうしているうちに、じいちゃんが「ごはんだよ~今日はオルカいないから映画見るよ」と言いにきた。みんなでウイッシュ・ツリーに短冊をかけ、メインハウスへ。風が強い!!
 今日のごはんはスコーンとトマトスープとサラダ。映画は、飛行機の中でやってたマーチ・オブ・ザ・ペンギンだった。飛行機の中では音もなかったし、前の方にしかスクリーンがなかったから見なかったけど、あらためて見るとすっごく可愛いドキュメンタリだった!!感動。

 食後、じいちゃんはジュンコーブを陸にあげ、嵐の準備をした。みんな疲れていたので、早く床に着いた。
スポンサーサイト



2006-07-08 : 未分類 : コメント : 0 :
Pagetop
コメントの投稿
非公開コメント

Pagetop
« next  ホーム  prev »

プロフィール

Tomoko(Orcalab Japan)

Author:Tomoko(Orcalab Japan)
カナダ・BC州の海洋生物研究所「オルカラボ」で、野生オルカ(シャチ)の鳴き声の解析スタッフをしています。
夏の間は研究のためオルカラボのあるハンソン島に滞在。日本ではよくライブハウスにいます
メールはこちら

月別アーカイブ

FC2カウンター

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索