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夏になると、野生のオルカが鮭を追ってたくさん集まってくる、カナダ、BC州のジョンストン海峡。その中でも、オルカが特に頻繁に通過するハンソン島から、毎日の生活とオルカの様子を、日本の皆さんにお届けします!

8月28日

レコーディングオールナイト。
朝になって就寝。
午前9時にPちゃんとチェルシーに「オルカー!」って起こされました。


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トランジェントだー!


Biggs(トランジェント)のT19sはオルカラボの前を通過して北へ。
この日はウェイントン・パスでもBiggsのT38sが目撃されたようです。

※初めて、または久しぶりのかたへ。
トランジェントにも生息地や食性によって違いがあるため、ここ数年はエリアごとに呼び名がつくようになったようです。このエリアのトランジェントのことは初期に研究を開始したマイケル・ビッグさんにちなんで「Biggs」と呼ばれています。



ジョンストン海峡には今日もA30s、すべてのA5s、そしてI15sがウロウロしていて
お昼前にA30sだけが北へ行ったんです。
そして、午後に「ある群れ」を連れて帰って来ました。



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A34~~~~~s!!





なかなかちゃんと会えなかったわたしの最愛の群れ!!
しっかり確認できる日をどんなに待ったことか!!

A36sの末っ子であり、最後の1頭でもあるA46もちゃんと一緒にいました。
まるで本当の家族みたいに、A34sと一緒にいました。



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A55(エコー)と並んだA46(カイカシュ)。
まるで本当の兄弟みたい!!



A46/カイカシュくんはA36s一家の末っ子として生まれました。
1996年にお母さんが亡くなって、それから3兄弟だけの家族となり…


いちばん上のお兄ちゃんが亡くなったとき。
残された2頭は、同時期に息子をなくした「ばあちゃん」A12さんと一緒に泳ぎ始めました。

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おっきい兄弟の真ん中に、ちっさいばあちゃん。
血は繋がってなくてもほんとの家族みたいでした。
ばあちゃんには実の娘家族がいるのに(笑)

もちろん娘家族とは仲良くしながらも、メインの時間をこうやってA36s兄弟と共に過ごしてました。

兄弟は新しいお母さんを手に入れて、ばあちゃんは可愛い息子を2頭も手に入れたんですね。
こうやって大人になってから養子(?笑)になるケースは少なくめったに見られる光景ではないんだけど、お互いに居心地がよかったんでしょう。


この光景はばあちゃんが亡くなるまでずっと続きました。
そして2012年にばあちゃんが亡くなって、兄弟ふたりきりに。


そして昨年、お兄ちゃんのA37(プランパー)がわたしたちの水中マイクのエリア内で亡くなってしまいました。
つまり弟のカイカシュは、


実のお母さんを亡くして、
長兄を亡くして、
お母さんがわりになってくれた仲良しのばあちゃんを亡くして、
たった1頭の肉親だった最後のお兄ちゃんも亡くして



普通のオスオルカならとうの昔に心労で死んでしまっているところです。
(オルカのオスは、お母さんを亡くした時点で死んでしまうことも多いです)
でも夏のピークシーズンに最後の兄を亡くしたカイカシュはひとりぼっちにはならず、たくさんの仲間に囲まれて生きました。
生き続けて…


そして最終的に落ち着いた先が
ばあちゃんの実の娘の一家、A34sだったんです。


A34sは現在10頭。
兄弟みたいに仲良くできるおとなのオス(A55/エコー)もいれば、これから大きくなるちびっこもたくさんいます。
だからもう、カイカシュ君は二度とひとりぼっちにはなりません。
きっと彼の寿命が尽きるまで、この大家族に包まれて泳ぐことでしょう。


そして彼が生き続ける限り、A36s特有のあの美しいコールもまだまだジョンストン海峡に響きわたるのです。


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2015-09-04 : オルカ : コメント : 0 :
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プロフィール

Tomoko(Orcalab Japan)

Author:Tomoko(Orcalab Japan)
カナダ・BC州の海洋生物研究所「オルカラボ」で、野生オルカ(シャチ)の鳴き声の解析スタッフをしています。
夏の間は研究のためオルカラボのあるハンソン島に滞在。日本ではよくライブハウスにいます
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