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夏になると、野生のオルカが鮭を追ってたくさん集まってくる、カナダ、BC州のジョンストン海峡。その中でも、オルカが特に頻繁に通過するハンソン島から、毎日の生活とオルカの様子を、日本の皆さんにお届けします!

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9月21日

15092101.jpg
ひなたぼっこするあざらしさん。


一晩中寝られませんでした。
カマイルカとザトウクジラのおかげで。


夜中に何度も起きてレコーディングも2回スタート。
朝6時すぎにものすごくマイクの近くで鳴かれたときはほんとうにきつかったです。あと20分もすれば朝番のPちゃんがラボに来ていたというのに…笑


ザトウクジラもカマイルカも「必ず録音しなければならない」というものではないのですが、録音しないにしてもやっぱりどこの水中マイクの近くにいるのか場所は確かめたほうがいいし、近くてはっきり聞こえるときは録音するにこしたことはありません。

でも、できればオルカの声で起きたいというささやかな夢。


ということで
「ケルプホーンを吹いたほうがいいかなあ?」
なんてみんなで話していたんです。


そしたら午後になってオルカの情報が入ってきました。
「CP前に子オルカが1頭だけでいる」という、ちょっと聞き捨てならない情報が…


このブログをご覧になってくださっているかたはご存知でしょうが、オルカは家族単位で行動する動物です。トランジェントの場合家族に先立たれてひとりぼっちで泳いでいるオスというのは珍しくはないのですが、子オルカが1頭だけなんていうのは、ちょっと普通ではありません。


ポールとヘレナが留守のため、マイク(ex-Bjue Fjord船長)がCP前にいるウオッチングボートに無線連絡をとって状況を確認しました。
ウオッチングボート「ナイト・インレット・ロッジ」によると、その子オルカは鳥を標的にし、上に乗っかるようにして沈め、食べていたとのこと。トランジェントですね。


みんなが同時に思いました。
もしかして…サム…?


サム(T46C2)は2年前にウィーティーム・ベイに閉じ込められたときに鳥を食べていたのが確認されています。トランジェントのオルカにとって鳥なんて腹の足しにはならないだろうけど、サムならありえるかもしれません。


そして子オルカはオルカラボの視界に現れましたが、すぐにこちらへ背を向けて逆方向に泳ぎだしました。

15092102.jpg

遠くてあまりにも小さなその姿…。
オルカラボからの個体識別は不可能でした。
よりによってこんなときに個体識別の神ジェレッドは外出中。
CPが開いていれば確認できたかもしれないですが、CPはおととい閉じたばかり。

ウオッチングボートが撮った写真をジェレッドに送って、後日確認してもらうことになりました。
アクシデントでいったん家族と離れて、生き延びてまた家族と合流した経験のあるサムならまだいいのです。
サムの場合家族も数日前にオルカラボ前を通過しており、そう遠くにはいっていないはずです。

でも他の群れの子オルカだった場合はちょっと問題です。



子オルカはバロネット・パスのほうへと向かい、わたしたちは念のためにカモメのうにちゃんの姿を確認。
鳥が食べられたと聞いてちょっと心配していましたが…うにちゃんはのんきにヒザラ貝を食べていました。(今年はウニ不作のため、うにちゃんは足りない分をほかの磯の生き物で補っているようです)
15092103.jpg




するとその時、デッキのスピーカーから何やら海の生き物のコールらしきものが聞こえてきたのです。



「さっとの子オルカが鳴いたの?」
デッキにいたクリスティーナとコリーン(2週間だけのヘルプアシスタントfromアメリカ)がわたしに聞きました。
「いや、これはトランジェントじゃないよ…」


ラボ内に戻ってヘッドフォンをつけます。
カメラ操作をしていたPちゃんが
「なんかこれずっと聞こえるんです」
と言ってきました。


「うーん、なんていうか、とっても疑わしい…」
わたしは音量をあげました。
あ、FIの水中マイクだ…


次の瞬間わたしとPちゃんば同時に大声で叫びました。

「あああああああああああああああああああ〜!!
A1コールだ!!レジデントが帰ってきたああああああああ」


わたしたちのあまりもの大声に、不思議そうな顔をしてデッキからラボ内に入ってくるクリスティーナとコリーン、興奮おさまらずワーワー叫びまくるわたしたち。
レジデントが帰ってきた!ケルプホーンも吹いていないのに、ケルプホーンの話をしただけで帰ってきた!!

わたし「A34sとA46だね!オルカがくるからみんな外に出て」


しばらく待って、彼らは姿を現しました。
15092104.jpg

ああ、ああ、あまりにも美しいその姿。
15092106.jpg

A46が先頭をきって進み、A34sが彼に続いていました。
うつくしい…。

彼らはいったんジョンストン海峡に入ってCP沖をうろうろし、東へ向かうかと思われたのですがすぐに方向を変えてまたブラックニー・パスへ。
A30sのコールをたくさん出しながら、今度は個々の間に少しスペースをあけて泳いできました。


15092105.jpg
優雅に泳ぐA46さん、今度は先頭でなく群れの中盤に。
彼もまたたくさんのA30sのコールを出していました。


「A30sを呼んでいるのかな」
わたしは思いました。
A34sとA46くんは北へと向かいブラックフィッシュ・サウンドに入ると、まるで耳を澄ますかのように静かになったのです。

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2015-09-24 : オルカ : コメント : 2 :
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Re: 帰ってきた〜〜!
マキちゃん>今シーズンは終わってしまったのかも…と不安になっていたのですが、帰ってきてくれました。本当に良かった!
2015-09-25 08:57 : Tomoko URL : 編集
帰ってきた〜〜!
わぁわぁ!
よかった!
どこいっちゃったの?どうしたの?って不安になってた。。。

子オルカは?
迷子じゃないといいなぁ。
2015-09-24 22:43 : マキ URL : 編集
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プロフィール

Tomoko(Orcalab Japan)

Author:Tomoko(Orcalab Japan)
カナダ・BC州の海洋生物研究所「オルカラボ」で、野生オルカ(シャチ)の鳴き声の解析スタッフをしています。
夏の間は研究のためオルカラボのあるハンソン島に滞在。日本ではよくライブハウスにいます
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